紅海で観光潜水艦が沈没… ロシア国籍の6名死亡

エジプトの紅海で観光潜水艦が沈没し、6名が死亡した。
28日、AP通信やロイター通信などによると、前日紅海沿岸のリゾート都市フルガダの海岸から1,000m離れた海域で、エジプト人乗員5名とロシア、ノルウェー、スウェーデン、インドなどの国籍を持つ外国人観光客45名を乗せた潜水艦「シンドバッド」が沈没した。
この事故で子供2名を含む外国人観光客計6名が死亡し、全員がロシア国籍と確認された。現地の乗員を含む他の外国人観光客は全員救助され、ホテルや病院に搬送された。行方不明者はおらず、全員が発見された。
フルガダは紅海の豊かなサンゴ礁で知られ、ダイビングやシュノーケリングの人気スポットだ。今回沈没した潜水艦も、サンゴ礁や海洋生物を観察できる大きな窓があり、最大水深25mまでしか潜水できないという観光用潜水艦だった。この日行われていたものも約40分間、サンゴと海洋生物を観察するという観光ツアーだったという。

沈没の原因はまだ明らかになっていない。潜水艦運営会社「シンドバッド」は報道機関からの問い合わせに応じていない。
水深20mで岩礁に衝突し、圧力バランスを失い事故が発生したとの報道もあるが、潜水艦のハッチ(潜水艦内外を接続する密閉出入口)が開いて沈没したという生存者の証言もある。ある生存者はロシアメディアのインタビューで「指定された席に座ったとき、2つのハッチが開き、水が押し寄せてきた。まるでどこかにぶら下がっていて落下するような感覚だった」と語った。
エジプト当局は具体的な事故の経緯と海洋安全規則違反の有無などを確認するため、調査に乗り出している。