
ドナルド・トランプ米大統領の相互関税の導入を発表したことを受け、アップルの株価が時間外取引で急落した。「マグニフィセント7(M7)」の中で唯一の電子機器実業家であるアップルは、iPhoneをはじめとする主要製品の大半を中国で製造しており、既に高価なアップル製品の価格競争力が世界市場で一層低下する可能性が懸念されている。
2日(現地時間)、ニューヨーク株式市場の通常取引で0.31%上昇したアップル株は、トランプ大統領の関税発表直後の時間外取引で6%以上下落している。この日発表された対中国相互関税率は34%に達する。ニューヨーク・タイムズ(NYT)は「トランプ大統領の関税戦略が、iPhoneの90%を中国で生産するアップルに深刻な影響を及ぼす可能性がある」と指摘した。その上で、「トランプ大統領が関税の例外措置を認めないと明言したことで、アップルは利益を削減するか、製品価格を引き上げてコストを消費者に転嫁せざるを得なくなった」と報じている。
モルガン・スタンレーは、対中国相互関税の影響でアップルの年間コストを約85億ドル(約1兆2,503億183万円)増加すると試算した。これは、同社の来年度のアップルの利益が7%減少することを意味する。ブルームバーグ・インテリジェンスは「消費者心理が不安定な中で、関税の影響を相殺するための値上げが難しく、利益率の低下につながる可能性が高い」と指摘した。
アップルは生産拠点を中国以外のベトナムやインドなどへ分散させているものの、その割合は依然として低い。さらに、トランプ大統領はベトナムとインドに対しても、それぞれ46%と26%の相互関税を適用すると発表した。ベトナムの場合、中国よりも関税率が高くなり、サプライチェーンの多様化戦略に打撃を与える形となった。
トランプ政権時代、「ロビー活動」を通じて関税の影響を回避してきたアップルは、今回の発表に困惑している。アップルCEOティム・クック氏は、トランプ第1期の際に、テキサスでワークステーションMac Proを生産するなどの対応で、iPhoneなどの主要製品への関税を回避していた。ブルームバーグは「当時、ティム・クック氏は関税が米国企業に損害を与え、サムスン電子(005930)に有利に働くと主張していた」と伝えた。
トランプ大統領の第2期政権を見据え、数回の会談を行い、米国内に5,000億ドル(約73兆5,471億6,677万円)を投資すると発表するなど「親政権」的な姿勢を続けている。NYTは「アップルはトランプ政権第1期でテキサス州にPCを製造するなど良好な関係構築に努めた結果、iPhoneなどの製品大半への関税を回避できた」とし、「その後は主要製品の生産を米国に移すことはなく、ベトナムやインドなどへの拠点拡大を進めている」と指摘している。