
米国の政府効率化省(DOGE)のトップで、トランプ第2期政権の最高実力者として台頭したテスラのイーロン・マスクCEOが、まもなく政府内での役割を辞する意向をトランプ大統領が側近に伝えたと報じられている。
2日(現地時間)、米政治専門メディアのポリティコなどによると、トランプ大統領は閣僚を含む側近にこう語ったという。マスクCEO自身も近く自社の事業に復帰すると決めたと、匿名を条件に3人の情報筋が明かした。
この決定の背景には法的問題があるとみられる。米連邦政府職員が倫理・利益相反規定の適用除外となる「特別政府職員」の資格は、年間130日以上政府で働けないと法律で定められている。マスクCEOの場合、5月末から6月初めにかけてこの期限が到来する。
トランプ大統領は先月31日、ホワイトハウスでの記者会見で、マスクCEOが130日以上政府で働く可能性を問われ、「いずれ彼は戻るだろう」とし、「できる限り彼を(政府に)留めておくつもりだ」と述べていた。
マスクCEOも先月27日のフォックス・ニュースとのインタビューで、「5月末までに1兆ドル(約145兆4,146億円)の連邦政府支出削減を完了する計画だ」と述べ、その後政府での役割を終える意向を示唆していた。