リップル社の暗号資産XRPが3日午後9時40分（日本時間）時点で2.02ドル（約293円）で取引され、過去24時間で5.19%下落となった。
時価総額約1,155億ドル（約16兆7,926億6050万円）のXRPは、足元の値動きはテクニカル面から下落の可能性を示唆している。特に「ヘッドアンドショルダー」パターンの形成が強い警戒サインとして注目されている。
暗号資産メディア「コインゲイプ」によると、XRPは日足チャートにおいて明確なヘッドアンドショルダーのパターンを描いており、そのネックラインは2ドル（約291円）に位置し、この水準を割り込むと、最大38%下落し、1.23ドル（約180円）まで下落する可能性があると分析している。
こうした下落シナリオは、ここ数週間にわたり暗号資産市場全体に広がった悲観的な市場センチメントとも一致する。
現在、暗号資産市場は不安定な展開が続いている。ビットコイン（BTC）価格が8万2,000ドル（約1,190万円）の水準をかろうじて維持している。XRPの今後の動向は、ネックラインの支持の有無に大きく左右される可能性がある。
一方で、4時間足チャートを見ると、昨年12月2日から続く統合区間が確認されている。この範囲は2.11ドル（約308円）から2.60ドル（約380円）で形成されており、最も取引が集中した価格帯は2.40ドル（約351円）付近だ。この価格帯は強力な抵抗線として機能する可能性が高い。
また、XRPが1.95ドル（約285円）で売りの勢いを食い止められれば、上昇への初動シグナルとなる可能性があると指摘されている。
2つ目の強気シグナルとしては、2.11ドルを超えて支持を形成することだ。この場合、XRPは2.40ドルの抵抗線まで約13%上昇する可能性があり、その後も買相場の勢いが続けば2.60ドルまで上昇幅が拡大する可能性がある。
一方、2ドル（約292円）のネックラインを割り込めば、下落シナリオが現実味を帯びる。この場合、ヘッドアンドショルダーのパターンが完成し、XRPは1.23ドル（約180円）の支持線まで下落する可能性が高まる。これは短期的に強い売相場が市場に作用することを示唆している。
専門家らは、XRPの技術的分析が短期的な下落リスクを示唆しているものの、一部の支持線が維持されれば反発の余地もあると指摘する。さらに、今後数日間の価格動向がXRPの中長期的な方向性を決定づける重要な要因になると付け加えた。