
テスラの2023年第1四半期の車両引き渡し台数が前年同期比13%減の33万6,681台となった。これはウォール街で最も悲観的な見方をしていたアナリストの予想(34万〜35万台)をも下回る結果だ。イーロン・マスク氏に対する国際的な反発の影響が予想以上に大きかったとみられる。
テスラは2日(現地時間)、2023年第1四半期の販売台数が33万6,681台だったと発表した。これは2022年第2四半期以来の最低水準である。ウォール街のアナリストは平均で約37万4,000台の販売を予測していた。
テスラは今年初めに改良型モデルYの発売に向けて生産ラインの一部を再編した。モデルYは最大市場の中国では2月末から、米国と欧州では3月から販売が開始された。
ブルームバーグは、トランプ政権発足後のマスク氏の過度な政治関与が米国と欧州全域で大規模な反マスクデモを引き起こし、テスラの潜在的顧客基盤を揺るがしたと指摘している。
最近数週間、マスク氏が米国内で極右政治家とその主張を支持したことで、デモはさらに増加している。マスク氏はトランプ大統領の連邦職員削減計画を支持し、ドイツ連邦選挙で極右政党を支持する一方、米国の北大西洋条約機構(NATO)からの脱退を主張した。
この日、ニューヨーク証券取引所の取引開始時間が近づくにつれ、テスラの株価は最大5.8%下落した。テスラ株は昨年末、トランプ大統領の大統領選の勝利直後に最高値を記録したが、その後44%急落した。