
参加者、イーロン・マスク氏を「共同統治者」並みとみなす
5日(現地時間)アメリカのドナルド・トランプ大統領による一方的な国政運営に反対する、進歩系勢力主導の抗議デモが全米で行われた。
この土曜日には、市民権団体、労働組合、LGBTQの権利擁護団体、退役軍人団体などを含む150以上の民間団体が参加し、全米各地で1200件を超えるデモや行進などが繰り広げられた。
連邦公務員の大幅削減、連邦政府組織の縮小・廃止、医療プログラムへの予算削減、大規模な関税の導入、ロシアに対する融和的姿勢など「トランプ流の政策」に対する反発の声が、トランプ政権2期目の発足からわずか2ヶ月半で、全国規模の組織的な抗議行動として表面化したのだ。
今回のデモのスローガンは「(国政運営から)手を引け」という意味を持つ「Hands Off」である。

ワシントンDCの象徴であるワシントン記念塔の周辺では、トランプ大統領と、連邦政府の構造改革を主導しているテスラCEOのイーロン・マスク氏に対する抗議の声が響き渡った。マスク氏は、トランプ大統領の新たな側近として台頭している人物である。
参加者たちは太鼓の音に合わせて手を叩きながら「トランプとマスクは退陣せよ」などのスローガンを叫んだ。彼らが掲げたプラカードには「王はいらない」「行政府に法律を作る権限はない」「左派・右派の問題ではなく、正しいかどうかの問題だ」といったメッセージが書かれていた。

デモの主催者側は「今回の抗議を通じて、超富裕層による権力の独占に対する全国的な拒否の意思を表明した」とし「1%の富裕層ではなく、国民全体のための政府を求める声は、これからも止むことはない」と強調した。
この日、ロンドンやパリ、ベルリンなどヨーロッパの主要都市でも、トランプ政権に反対するデモが行われた。
英紙「ガーディアン」によると、この日午後、ロンドンのトラファルガー広場に数百人の市民が集まり「トランプを追放せよ」などと書かれたプラカードを掲げて抗議の声を上げたという。
また、パリのレピュブリック広場でも、アメリカ人を中心とする数十人が、トランプ大統領による関税引き上げや公共予算の削減といった政策に反対してデモを行ったと伝えられた。