
世界の株式市場が急落する中、ソフトバンクグループ(SBG)の株価下落が際立っている。
7日の東京証券取引所によると、この日のSBG株価は前営業日比12.33%安の5,835円で取引を終えた。これは日本株式市場全体の下落幅を上回る。日経平均株価は7.83%安の3万1,136.58で終了した。
昨年末に9,421円まで上昇していたSBG株価は、米国の相互関税導入の動きが具体化するにつれ急落。1か月間の下落幅は26.51%に達している。
この日の世界的な株安の背景には、米国が相互関税導入を再確認し、中国が報復関税で対抗する姿勢を示したことがある。中国は米国が自国に課した34%の追加関税率を米国からの輸入品に適用すると表明。米国の関税は9日、中国の関税は10日から発動される。
一方、トヨタ自動車の株価は5.86%安の2,265円で取引を終え、SBGはもとより市場全体と比較しても下落幅が小さかった。これは競合他社よりも関税の影響に対する耐性が高いためとみられる。
サムスン証券アナリスト、イム・ウンヨン氏は「現地生産比率よりも重要なのは関税に耐えうる体力だ」と指摘。「日産、ステランティス、フォードは昨年の営業利益率が1~3%台に落ち込み、関税に耐える体力がない状況だ」と述べた。昨年第4四半期のトヨタ自動車の営業利益率は9.81%だった。