パイネットワーク(Pi Network)の発行する暗号資産「パイコイン(Pi)」の価格が、8日、前日比9%超の上昇を一時記録した。

仮想通貨関連メディア「コインゲイプ」によると、この反動は仮想通貨市場全体の回復傾向と連動して起きたという。
さらに、Piコアチームによる今後の主要開発への期待感が加わり、投資家心理にプラスの影響を与えた。
市場では、パイコインが近いうちに3ドル(約437円)に達する可能性があるとの見方が浮上している。
パイコインは同日午後8時20分時点で0.57ドル(約83円)で取引されており、24時間の取引量は2億6,152万ドル(約381億203万円)と、前日比で44.15%減少した。
この24時間で価格は0.55ドル(約80円)から0.61ドル(約89円)の間を推移し、高い変動性を示した。
それにもかかわらず、このような動きの中でも市場参加者の信頼回復の兆しが見られる。
注目すべきは、今週のパイコインのロックアップ解除量が比較的少なく、市場における売り圧力の緩和につながったという点だ。
「PiScan」によると、11日(米国時間)までに日平均約150万個のパイコインが解除される予定で、18日には約980万個が解放される予定だ。これは現在の価格で約570万ドル(約8億3,014万円)だ。
また、今後30日間で解除される総トークン数は1億6,074万個で、約9,377万ドル(約136億5,667万円)となる見込みである。
こうした大規模供給を前に、一部の専門家は「パイコアチームが一定量のトークン焼却を実施し、市場流入量を相殺する必要がある」と強調した。
実際、チームがトークン焼却や戦略的な発表を行えば、それが価格上昇のきっかけとなる可能性があるとの分析も出ている。
加えて、パイネットワークのユーザー基盤が着実に拡大しているという点も、投資家の期待感を高める要因となっている。
著名な暗号資産アナリスト、ムーン・ジェフ氏は、パイコインが6月までに3ドル(約439円)に到達する可能性があると予測した。
これはパイコインが2月27日以降下落傾向にある中での予測で、市場回復が本格化すれば、長期的な抵抗線を突破できるとの見方に基づいている。
さらに同氏は、世界的な貿易緊張が緩和されれば、パイコインの上昇余地がさらに拡大すると見ている。
一方で、一部のアナリストはパイコインが0.3ドル(約44円)まで下落するリスクにも言及している。
パイコインの将来に対する期待と懸念が並存する中、今後のパイコアチームの動向が市場の方向性を左右する重要なカギを握るとみられている。