暗号資産（仮想通貨）リップル（XRP）における4月の資金流出規模が3億ドル（約429億4,042万円）を超え、価格下落リスクへの懸念が強まっている。
ここ数ヶ月、低調な市場環境が続く中、XRPの価格は週末に一時反発したが、これは上昇傾向の兆候というより、投資家による売却の出口戦略と見られている。
仮想通貨データ分析プラットフォーム「コイングラス」によると、XRPは4月に入って以降、大半の日で純流出を記録し、ネガティブな傾向が続いているという。
具体的には、4月1日から13日（米国時間）までの13日間で、純流入を記録したのはわずか4日間で、同期間の総流入額は5,608万ドル（約80億2,699万円）にすぎない。
一方で、同期間の資金流出額は3億1,100万ドル（約445億1,672万円）に達した。
これは売り圧力が市場を引き続き支配していることを示している。このことが、XRP価格が長期にわたり低水準で推移する要因の一つとされている。
「ニュースBTC」によれば、この流出傾向が続いた場合、XRP価格はさらなる下落局面に入る可能性が高いと分析されているという。
ただし、前四半期と比較して4月の流出規模がやや緩和されている点は注目に値する。
例えば、1月と3月にかけては、1日あたりの流出額が1億5,000万ドル（約214億6,806万円）を超える日もあったが、4月における最大の流出額は6日の9,000万ドル（約128億7,811万円）にとどまった。この動きは、投資家心理に若干の変化が生じていることを示唆していると見られる。
それでも、短期的な弱気見通しは依然として優勢だ。
XRPの代表的な強気派で暗号資産アナリストのエグラック・クリプト氏は、XRPがさらに下落した後、回復局面へと入るとの見通しを示した。
同氏は、短期的にはXRP価格が1.4ドル（約200円）まで下落する可能性があるが、長期的には依然として強い上昇力を持っていると述べた。
また、エグラック・クリプト氏が示した長期的な価格目標は、7.5ドル（約1,073円）、13ドル（約1,860円）、そして27ドル（約3,863円）に及ぶ。
「チャート分析に基づいて行動しており、市場に影響を与える可能性のあるナラティブを把握するためにニュースも常にチェックしている」と同氏は語った。
専門家によれば、今後のXRP市場の行方について、短期的な資金流出の継続、リップル社の事業拡大、規制当局との関係改善の動向が鍵を握ると見ている。