最近48時間で、暗号資産(仮想通貨)ドージコイン(DOGE)において、大口投資家「クジラ」による大規模な買い集めが確認され、価格急騰への期待感が高まっている。

仮想通貨取引所「バイナンス」によると、仮想通貨アナリストのアリ・マルティネス氏は、最近、ドージコインの大口投資家「クジラ」が2日間で合計18億3,000万DOGEを集中して購入したと伝えた。これは約6億4,050万ドル(約910億8,546万円)に相当するという。
このような動きは、ドージコインが短期的に反発する可能性を示すシグナルとして市場で受け止められている。
同時に、デリバティブ市場の数値も堅調な動きを見せている。
14日(米国時間)、コイングラスの統計によると、ドージコインの先物未決済建玉は前日比6.35%増の15億2,000万ドル(約2,162億7,336万6,352円)を記録し、オプション取引量は前日比386.98%増の3,913万ドル(約55億6,761万6,332円)に達した。さらに、オプションの未決済建玉は463.74%急増して4,367万ドル(約62億1,359万729円)を記録し、市場参加者の関心が一段と高まっていることが明らかとなった。
しかし、ドージコインは依然としてビットコインの上昇に比べて出遅れた動きを見せている。
ドージコインの価格は過去1年間で約18%下落しており、現在は200日単純移動平均線である0.2578ドル(約36円)を下回っている。相対力指数(RSI)は45.53を記録しており、これは追加の上昇余地が存在することを示唆している。
ドージコインの価格反発を引き起こす要因は多様である。その中で最も影響力がある変数は、SNS上での盛り上がりや、イーロン・マスク氏といった著名人による発言だとされる。
最近、ドナルド・トランプ米大統領が発表した対中や欧州連合、マダガスカル、ベトナムなどに対する関税方針により、市場全体には不安心理が広がったが、関税が90日間の猶予措置となったことで、一部では回復の兆しが見られている。

また、機関投資家の動きもドージコインに対する期待感を支えている。
資産運用会社「21Shares」は、ドージコイン財団の企業「ハウス・オブ・ドージ」と連携し、欧州初となるドージコイン上場投資商品(ETP)を発売した。この商品は、スイス証券取引所において「DOGE」というティッカーで上場される予定であり、ドージコイン財団が承認した唯一の公式商品となる。
さらに米国では、21社がドージコインETFの上場に向けてS-1書類を提出している。これはビットワイズやレックス・シェアーズ、オスプレイ・ファンズに続く4回目の試みであり、規制機関や機関投資家の関心はドージコイン市場に対する信頼回復を意味する。
市場におけるもう一つの注目点は、カルダノ(ADA)の創設者であるチャールズ・ホスキンソン氏の提案だ。
ホスキンソン氏は、イーロン・マスク氏が運営するソーシャルメディア「X」にドージコインを統合する構想を提示しており、この構想が実現すれば、ドージコインは再び史上最高値を更新する可能性があるとの見方を示した。
一方、15日(日本時間)午後9時35分時点で、ドージコインは過去最高値(0.73ドル/約104円)に対し、約80%下落した0.15ドル(約21円)台で取引されている。