暗号資産（仮想通貨）リップル（XRP）に対する投資家の信頼が、最近の価格変動性により揺らいでいる中、仮想通貨市場分析プラットフォーム「アルファ ライオンズ アカデミー」の創設者エド・ファリーナ氏が、XRPの継続保有を助言した。
ファリーナ氏はXRPの長期的な価値上昇の可能性を裏付ける7つの理由を提示し、「性急な売却を控え、中長期的視点での保有が有効だ」と訴えた。
XRPは4月初旬、2ドル（約281円）から1.6ドル（約225円）まで急落した後、数日で2ドル台を回復し、その後1週間その価格帯を維持している。
しかし、一部の技術分析では「上昇ウェッジパターンの崩壊が見られたため、再び1.6ドルまで下落する可能性がある」との予測も出ている。
特に7日には、米中貿易摩擦の影響で世界的な金融市場が大きく動揺し、XRPも下落圧力を受けた。
こうした状況下で、多くの投資家が損失回避のためXRPの売却を検討しているが、ファリーナ氏は「今こそXRPを保有すべき時期だ」と強調した。
「ザ・クリプトベーシック」は、ファリーナ氏が示した7つの要因を以下のように報じている。
第一に、米証券取引委員会（SEC）とリップル社の長期にわたる訴訟が終結段階にあることだ。両者は和解に達し、SECはリップル社への罰金を5,000万ドル（約70億3,821万円）に減額したうえで、永久禁止命令の撤回に合意した。これにより、XRPに対する規制上の不透明感が大幅に軽減され、機関投資家の参入が進む可能性があると見られている。
第二に、XRPの現物ETF上場への期待感だ。米国の複数の資産運用会社がETF承認を申請しており、承認されれば規制の枠内でXRPに投資できる道が開け、新たな資金流入が見込まれると指摘した。
第三に、XRPの市場価値が本来の価値を十分に反映していないという点だ。ファリーナ氏は「規制問題と不確実性により、XRPが過小評価されている」と述べ、訴訟の終結やETF承認を機に、実質的な価値が反映されると予測している。
第四に、米国内における規制の明確化が進んでいる状況が挙げられる。最近SECは、リップル社が発行したステーブルコイン「RLUSD」とミームコインについて、証券でないことを明確にし、現在、米議会ではステーブルコインに関する法案が提出され、採決を控えている。
第五に、ドナルド・トランプ米大統領の暗号資産に対する友好政策である。トランプ政権は暗号資産に好意的な姿勢を示しており、XRPのような主要資産を連邦レベルで導入する可能性も排除していないとの見方を示した。
第六に、RLUSDの今後の成長性だ。プライムブローカー「ヒドゥン・ロード」は、自社のブローカレッジサービスの担保資産としてRLUSDを活用する計画を明らかにし、年間3兆ドル（約422兆2,929億7,467万円）規模の取引の一部にRLUSDを使用する予定だ。この動きはXRPの需要にも好影響を与える可能性がある。
最後に、リップル社がグローバルなパートナーシップや様々なプロジェクトを準備中であることだ。特にXRPを国際決済に活用する方法が拡大すれば、需要が一層拡大するとの見通しを示している。
これら7つの理由に基づき、ファリーナ氏はXRPの需要が今後急増する可能性があり、それに伴い価格も史上最高値を記録する可能性があると展望した。そのため、現在の市場の不安定さの中でもXRPを保有することが、より大きな利益機会をもたらす可能性があると強調した。