ミームコイン市場が、単なる一時的なブームを超え、巨大な資産市場へと進化している。
インターネット上のミームから着想を得たこの暗号資産（仮想通貨）は、時価総額で1,400億ドル（約19兆8,729億5,518万円）規模にまで拡大した。代表的な銘柄としては、ドージコイン（DOGE）、シバイヌ（SHIB）、さらにはペペ（PEPE）、ボンク（BONK）など、多様なプロジェクトが台頭している。
こうしたミームコインは、高収益の可能性がある一方で、瞬時に大きな損失を被るリスクも高いため、投資家には綿密な戦略が求められる。
仮想通貨メディアのコインテレグラフは22日、ミームコイン投資において重要となる5つのポイントを紹介した。
同メディアによると、市場に参入する際、最も重要なのは、有望なミームコインを早期に見極めることだという。昨年1月時点で1,250以上のミームコインが新たに登場しており、早期参入ほど高収益率を示す事例が多数確認されている。
「Pump.fun」や「MemePad」などのローンチパッドでは、初期段階のトークンにアクセスできる機会が提供されている。また、X（旧Twitter）、Reddit、Telegram、DiscordといったコミュニティベースのSNSは、リアルタイムの市場動向を把握する上で有効だと説明した。
売買における戦略も欠かせない。初心者が戦略なしで参入すると、損失を避けるのは困難だ。目標収益率の設定、指値注文や損切りラインの設定、スマートコントラクトアドレスの確認などは基本的なリスク管理手法だと語った。
また、中央集権型取引所のバイナンス（Binance）やMEXC、コインベース（Coinbase）は参入障壁が低く、分散型取引所ではスリッページチェックツールやMEV保護機能を活用することで、安全性を高めることができる。
すべてのミームコインが同等の価値を持つわけではない。一部は一過性の流行に過ぎないが、中には開発とコミュニティベースのエコシステムを構築し、長期的な成長が期待されるものもある。
具体的には、コミュニティの誠実性、保有者の分布、流動性ロックの有無、インフルエンサーによる言及頻度など、多角的なデータを総合的に分析することが重要だと強調した。
仮想通貨市場には依然として「ラグプル」や「ハニーポット」といった詐欺、偽のプレセールなど様々なリスクが潜んでいる。TokenSnifferやRugDocなどのツールを活用し、スマートコントラクトの合法性や流動性ロック状態の検証に役立つ。
感情に左右されない冷静な投資姿勢が重要で、自己資金の範囲内で投資し、複数のプロジェクトに分散投資することがリスクを抑える鍵になると指摘した。
利益確定のタイミングを決めることも戦略の一環だ。一部の投資家は2倍の利益で元本を回収し、5倍に達した時点で追加売却、残りを長期保有とするアプローチを取る。指値売却注文、価格アラート、自動売却ボットなどのツールを活用すれば、より体系的な利益確定が可能になると述べた。
また、著名人のSNS投稿や報道頻度、大口投資家「クジラ」の売却動向などは、市場過熱の兆候を判断する指標となる。
2021年には韓国でもミームコインへの関心が急騰し、「ドージコイン騒動」とも呼ばれる現象が発生した。一部の投資家は短期間で利益を上げたが、大多数は高値で参入した後、急落に見舞われたと報告されている。