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「90件の交渉を90日で」トランプ関税、世界に波紋 現実離れな目標に専門家は懐疑的

佐藤美穂 アクセス  

ドナルド・トランプ米大統領が課した相互関税を回避するため、韓国を含む世界各国が一斉に交渉に乗り出している。その中で、数十か国と同時進行する貿易交渉は、トランプ政権にとっても容易ではない「難題」となる見通しだ。

各国が予測不能なトランプ大統領の要求を正確に把握しようと苦心している一方で、トランプ関税による経済的影響が徐々に現実味を帯びてきているとの警告が出ている。

23日(現地時間)、米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)は、多くの貿易専門家が、国家間の貿易交渉が通常数か月から数年かかることを考慮すると、トランプ政権は事実上不可能に近い課題に取り組んでいると指摘したと伝えた。

トランプ大統領は今月初め、世界各国に課した相互関税を交渉の梃子として利用し、複数国と迅速に貿易和解の成果を上げると公言した。この日、ホワイトハウスでトランプ大統領は、これまでに90か国が米国との交渉意向を示したと述べ、「十分な交渉には多すぎるが、我々は彼らを公平に扱う」と語った。トランプ大統領の貿易顧問であるピーター・ナバロ氏も、トランプ大統領が中国を除く国々に対する相互関税を90日間猶予する中で、90件の交渉を妥結させると述べた。

しかし、大多数の貿易専門家は、現状のように複数国と同時並行で貿易交渉を行うことは現実的に困難だと評価している。投資会社アポロ・グローバル・マネジメントのチーフエコノミスト、トルステン・スロック氏は最近の分析で、「これまで米国が海外諸国と結んできた貿易和解にかかる期間を分析した結果、平均して交渉に18か月、和解内容の適用に45か月を要した」と指摘した。さらに、「市場が90か国との同時進行の交渉結果を待つ間、国際貿易は新型コロナウイルス禍の時と同様のサプライチェーンの混乱などの問題とともに、事実上の『停止』状態に徐々に近づいている」と懸念を示した。

NYTは、実際にトランプ政権が日本やインドなどと進めている交渉の初期段階を見ると、これらの国々との交渉はトランプ大統領が公言したよりもはるかに複雑な問題である可能性があると指摘した。

このような状況下で、トランプ政権との交渉を望む海外政府は、トランプ大統領の真意を正確に把握できず、交渉準備に苦慮していると伝えられている。また、トランプ大統領特有の予測不可能な性質のため、米国代表団との合意内容が後から覆されないという確信も持てていないとNYTは報じた。米国を訪問したEUのバルディス·ドンブロフスキス経済担当執行委員も、この日、関税交渉において米側がより明確な要求事項を示すべきだと指摘した。

一方、韓国は24日、チェ・サンモク副首相兼企画財政部長官とアン・ドクグン産業通商資源部長官が、スコット・ベッセント米財務長官、米通商代表部(USTR)のジェミソン・グリア代表と会談し、「2+2」通商協議に臨む。タイや日本、インドの当局者も今週中に米国を訪れ、トランプ政権と協議を行う予定だ。

佐藤美穂
//= the_author_meta('email'); ?>editor@kangnamtimes.com

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