警察官が、飼い主を攻撃しようとした体重40kgの大型犬をスタンガンで制圧するという、冷や汗をかく事故が発生した。
韓国警察庁によると、27日に「犬が人を噛んだ」という市民の通報が全羅南道(チョルラナム道)警察庁に寄せられたという。
現場に出動した警察が家の門を開けて中に入ると、庭には70代の男性A氏が倒れていた。
スタンガンを取り出した警察は、「少しお待ちください」と言いながら、ゆっくりと大型犬に近づこうとしたが、A氏の家族は焦った声で警察に「来ないで、来ないで」と叫んだ。
その時、大型犬は自身を制圧しようとする警察を見つけてそのまま突進した。警察はすぐに大型犬にスタンガンを発射し、大型犬はその場に倒れた。
現場の状況から、古い首輪が切れた大型犬が飼い主であるA氏を襲ったと判断された。
首と頭を負傷したA氏は病院に搬送され治療を受け、制圧された大型犬は消防救助隊に引き渡された。
昨年3月にも似たような事故が発生したことがある。首輪も口輪もつけていない大型犬が、散歩中の小型犬を噛み殺し、これを止めようとした飼い主まで攻撃した。小型犬はこの事故により頭蓋骨も砕け、飼い主は手の怪我で2週間以上治療を受けた。
一方、猛犬などに体の一部を噛まれる犬による噛みつき事故は毎年くり返されている。昨年基準で過去5年間の犬による噛みつき事故患者の搬送件数は合計11,502件で、年間平均で約2,300件が発生している。
ペットトレーナーのカン・ヒョンウクは、以前インタビューで「攻撃的な犬に遭遇したとき、逃げるのはむしろ追いかけてこいというサインだと誤解される。危機的状況では、両手で首をつかんで、うつぶせになって壁にもたれるしか方法がない」とアドバイスした。