最高級五つ星ホテルでベルボーイが「マスターキー」を悪用し盗撮
韓国の最高級ホテルで従業員が客を盗撮していたことが明らかになりが批判を受けている。
18日、韓国メディア「NoCut News」は、情報提供者である女性、Aさんに起きた出来事を報じた。
2月、Aさんを困惑させる内容の電話が警察からかかってきた。結婚記念日を祝うために最近訪れた最高級ホテルで、自身の個人情報が入った所持品などが盗撮の被害に遭っていたという内容だった。
信じられない内容に、最初はボイスフィッシングも疑ったという。Aさんは写真撮影に同意したことはないという趣旨の証言書を作成したが、警察もホテルも事件の経緯について、きちんと説明をしてくれなかった。
「NoCut News」は、ソウル市内の有名五つ星ホテルで働いていた20代の男性Bが、Aさんをはじめとする多数の利用客や職場の同僚などを相手に、客室内で盗撮をしていたと報じた。
利用客の荷物運搬などの接待をする「ベルボーイ」として働いていたBは、契約社員として1年間勤務した後、正社員に昇格した。その後、研修期間中だった昨年10月30日に従業員用トイレで女性従業員を隠しカメラで撮影していたところを摘発され、警察の捜査を受けることになった。
事件直後の11月初めにホテルから解雇されたが、勤務期間中、利用客が部屋から外出した隙を狙って、下着や身分証明書などを撮影していた足取りまで明らかになり、客室内での犯罪行為まで発覚した。
そのため、警察は今年の2月末からホテルでの常習的な盗撮や住居侵入などの容疑で被疑者を取り調べるなど、捜査対象を拡大して捜査をすすめている。
警察は多数の被害者を確保したが、犯行の詳細については現在捜査が進行中であるため明らかにできないと付け加えた。
当該ホテルの場合、ベルボーイは利用客の荷物運搬をするため、業務目的と入退時間を記録すれば、客室に自由に入ることができるマスターキーを受け取ることができる。
ホテル側は、客室内には防犯カメラがないため、業務用途で入室するスタッフの行動について一つ一つチェックするのは容易ではないと説明した。
しかし、被害を受けた利用客たちは、いまだ具体的な被害内容も知らされず、不安におびえるしかない。
被害者たちは「NoCut News」に、「数百万ウォン(数十万円)も払ってホテルを利用したのに部屋に侵入され、安全の保証を受けられなかった」とし、「これまでどんな写真が撮られたのか分からず不安だ」と口を揃えた。
ホテル側は「Bの犯行により利用客が受けた被害に対し、責任を深く感じている」とし、「今後は、客室内に入る必要があるすべてのスタッフの入退時間をデータ化し、積極的にモニタリングする計画だ」と述べた。