スロバキアの首相が昼間に何発もの銃撃を受ける衝撃的な事件が発生した。
16日(現地時間)、スロバキア政府によると、ロベルト・フィツォスロバキア首相は、前日午後2時30分頃、首都ブラチスラバの郊外ハンドロヴァで不審者から銃撃を受け、倒れ、病院に緊急搬送された。
ロベルト首相は「文化の家」で閣僚会議を主宰し、その後、支持者らと会っている最中に、不審者から腹部などに3~4発の銃撃を受けたと報じられている。
銃撃を受けたロベルト首相は、ヘリコプターでバンスカ・ビストリツァの病院に搬送され、緊急手術を受けた。トマシュ・タラバスロバキア副首相は「手術は無事に終了した。現時点では、生命を脅かす状況ではない」と述べた。
容疑者は現場で警察に逮捕され、現在犯行動機などについての捜査が進められている。
ズジャナ・チャプトヴァスロバキア大統領は「衝撃を受けた。彼が負傷から回復できると信じている。首相への物理的な攻撃は、彼個人への攻撃であると同時に、民主主義への攻撃」と激怒した。
スロバキアの副首相室も「政府会議の後、ロベルト首相に対する暗殺の試みがあった」と述べ、本件を暗殺の一環と捉えた。また、マトゥス・スタイ・エストクスロバキア内務大臣は「明らかな政治的動機がある」と述べた。
ロベルト首相は、2006年から2010年まで初任期を開始し、2012年から2018年まで連続して政権を握るなど、合計3回にわたって歴任した。彼は、昨年10月に実施された総選挙で、ウクライナへの支援に反対する親ロシア的な世論を背景に首相職に復帰した。
その後、ブラチスラバでは政府政策に反対するデモが毎週開かれた。特にスロバキアの野党はロベルト首相率いる政府が公共メディアを掌握していると主張し、数週間にわたって政府を非難するデモも開かれた。