イスラエル軍がガザ地区で70の目標を爆撃、攻勢を強化

イスラエル軍は、ガザ地区やヨルダン川の西岸などで攻勢を強化している。

18日（現地時間）、英国のガーディアン紙やロイター通信などによると、イスラエル軍は声明で、ここ24時間にガザ地区全体で70の目標を爆撃したと明らかにした。イスラエル軍は「ガザ地区での作戦を続けており、昨日は武器保管施設や軍事基地、イスラエル軍に脅威を与えるテロリストや軍事施設など70のテロ目標を攻撃した」と伝えた。

イスラエル軍は前日の夜、パレスチナ自治政府（PA）が管轄するヨルダン川西岸の都市ジェニンで標的爆撃を行い、パレスチナ武装組織パレスチナ・イスラミック・ジハード（PIJ）の主要人物、イスラム・ハマイセフを殺害した。ハマイセフは、PIJの軍事組織アルクドス旅団と連携し、ジェニン周辺で攻撃行為を行ってきた「幹部級のテロ工作員」とイスラエル軍は説明した。

ガザ地区北部のジャバリア難民キャンプや最南端の国境都市ラファなどに対するイスラエル地上軍の攻撃も加速している。今年1月にガザ地区北部から撤退したイスラエル軍は、ハマースが再活動を開始したため、今月初めに新たな作戦を開始した。

ロイター通信によると、イスラエル軍は18日、ガザ地区北部のジャバリア難民キャンプに戦車を含む軍隊を進入させた。ロイター通信は、イスラエル軍がパレスチナ難民が密集しているラファでも一部を占拠したとも伝えた。

ガザ地区北部で唯一まだ運営中の医療機関であるカマル・オドワン病院の関係者は、18日の朝から28体の遺体が運ばれ、そのほとんどが女性と子供だったという。これに対し、アビハイ・アドライイスラエル軍の報道官は、エックス（X・旧ツイッター）に掲載した声明で「軍はジャバリアの建物で衝突した後、屋根に逃げて軍隊に向けて射撃を行った破壊工作組織を排除した」と述べた。

先日、イスラエル軍は自国を奇襲攻撃し、約1200人を殺害し、250人を誘拐したハマースを壊滅させると宣言し、昨年10月20日にガザ地区に地上軍を投入した。現在までに死亡したイスラエル軍の兵士は281人と集計されている。

ハマースの支配を受けるガザ地区の保健当局は、イスラエル軍によって死亡したパレスチナ人が少なくとも35,386人に達すると発表した。当局は、死亡者の大半が女性と子供であると主張している。