ベトナムで出産後、育てるのが難しいという理由で新生児の「人身売買」に手を出した母親と新生児を売買したブローカーなどが懲役刑を言い渡された。
23日(現地時間)現地メディア「VnExpress」によると、ベトナム南東部に位置するビンズオン省の検察は、新生児の人身売買を主導したブローカー、フオン(Phuong)に対して、16歳以下の児童・青少年の人身売買の容疑で懲役20年、書類偽造容疑で懲役2〜3年をそれぞれ求刑した。他のブローカーのヌー(Nhu)も18〜20年を求刑された。
また、出産後にブローカーに売り渡した母親8人と、ブローカーから新生児を購入した人物など、合計12人を起訴した。
母親たちは、新生児の人身売買に手を出した理由について、極度の貧困の中で既に子供も多く育てることができないと話し、母親の一部は未婚の状態で思いもよらない妊娠をしたためと主張した。
起訴状によると、フオンは2021年に新生児の人身売買を望む母親を探すためのグループをSNSに作った。フオンはこのグループを通じて母親たちから新生児を1人当たり1,000万〜3,000万ドン(約62,000〜210,000円)で買い、4,000万ドン(約250,000円)以上を受け取り、売ったとされている。
フオンらは合法的な養子縁組と偽装するため、偽の出生証明書や養子縁組の承諾書、DNA検査の結果などを他の犯罪者たちから、1人当たり200万〜700万ドン(約12,300〜43,300円)で購入していた。
警察は2022年8月にヌーがビンズオン省であるカップルに新生児を販売しようとしたところを逮捕したことをきっかけに、関連人物たちを次々と逮捕した。
新生児を購入した被告側は、そのような行為が違法であることを知らずに不妊で出産が難しいためにそうしたと主張した。しかし、捜査当局は彼らが新生児を他の場所でさらに売買しようとした可能性もあるとして捜査中だ。