孫たちの見ている前で、ベトナム出身の嫁に対して、性的暴行を加えようとした疑いで、裁判にかけられた80代の男が実刑を宣告され、拘束された。
9日、韓国の法曹界によると、済州(チェジュ)地方裁判所第2刑事部は最近、性暴力犯罪の処罰等に関する特例法違反(親族関係による強姦)の疑いで起訴された80代男性Aに対して、懲役2年を宣告し拘束した。裁判所は、Aに対し性的暴力治療プログラム40時間の履行、5年間の児童・青少年関連機関及び障害者福祉施設への就職禁止も命じた。
公訴状によれば、Aは昨年夏、ベトナム出身の嫁・Bさんに対し「土地を売って、ベトナムに家を買ってあげる」と語り、性的暴行を試みたが、未遂に終わったとの疑いで裁判にかけられた。当時、現場には4歳と5歳の二人の孫がいたことが確認された。
このような事実を知ったBさんの夫は「告発すれば、もう一緒に住めない」と言いBさんの告発を止めた。
その後、Bさんは昨年の旧正月前「料理ができない」という理由で、夫と口論になり、自宅を出た際に知人へ過去の被害事実を告げたがきっかけで、Aを警察に告発した。
裁判部は「被害者の証言が一貫しており、具体的かつ矛盾したり、不自然な部分がないため、信憑性を疑う理由がない」とし、「犯行後2年が経過し、告発に至った経緯も自然だ」と判断した。
また、「犯行が行われた空間に当時4歳、5歳の孫がいた点など、犯罪性が悪く、被害者は不快感と、裏切りを感じている中、Aは(被害者が)Bさんが、自分から服を脱いだなどの納得できない言い訳で、犯行を否認している」と説明した。
しかし「犯行が未遂に終わった点、被害者も罰よりも謝罪を求めている点などを考慮した」として判決の理由を説明した。
Aは、法廷で拘束される前に「(Bさんに対し)強制的に体の関係を試みたことはない」「嫁が嘘をついている」などと繰り返し、自らにかけられた疑いを否認したことが伝えられた。