余命診断を受けた夫よりも3日早くこの世を去った妻の驚くべき死因が明らかになった。妻は夫が余命診断を受けた衝撃で心臓破裂により亡くなったという。
この心臓破裂は「たこつぼ型心筋症」によって引き起こされた。「たこつぼ型心筋症」とは、発症の原因は様々だが、大半が感情的、肉体的ストレスをきっかけに発症することが多いため、ストレスに関連する交感神経の異常が関与すると考えられている。
ストレスが過度になると、交感神経ホルモンの分泌が増加し、心臓の鼓動と血圧を上昇させ、その後、心臓筋肉を急速に損傷させ、命に危険を及ぼすと推測される。
主な症状は、胸の圧迫感や胸痛、動悸、呼吸困難などが突然生じることで、急性心筋梗塞と非常に似ている。
女性の場合は感情的なストレスが主原因となり、特に近しい人との突然の死や別れ、不安などの極度のストレス状況に瀕したときに現れる身体的症状だ。
「たこつぼ型心筋症」は7対1の割合で女性に多く発生し、特に閉経後の高齢女性に多く見られるという。
13日、イギリスメディア「The Sun」などは、10年間にわたり夫婦生活を送ってきた、シャロン・ダン(54歳)とウェイン・ダン(57歳)が3日間の内に相次いでこの世を去ったと報道した。
2023年10月、ウェインは過去に発生した精巣がんが肺に転移し、手術が必要であると診断を受けた。しかし、医療チームはがんを完璧に除去できず、2月には骨肉腫の診断まで受けた。骨肉腫は、骨にできる悪性腫瘍の中でもっとも有名な病気で、「骨のがん」とも呼ばれている。ウェインは放射線治療を開始する意思を示したが、病院側は治療よりも前に死亡してしまう可能性があるとの見解を伝えていた。
シャロンの娘、エリー・スチュワート(29歳)は、医療陣からの知らせを聞いたシャロンが夫なしで生きられるか絶望し、食事をまったく摂らず、寝ることもできない状態に陥ったと説明した。
エリーは、息苦しいというシャロンの電話を受けて急いで彼女が運ばれた病院に駆けつけたが、すでにシャロンは心臓破裂により亡くなっていた。シャロンの死からわずか3日後、ウェインもこの世を去ったという。