国際宇宙ステーション(ISS)の引退をにらみ、安全に軌道を離脱させるための宇宙機をイーロン・マスクの「スペースX」が開発することになった。
28日(現地時間)、「BBC」など複数の海外メディアは「アメリカ航空宇宙局(NASA)は、老朽化の進んだISSが引退後、安全に軌道を離脱させるための宇宙機の開発企業にスペースXを選定した」と報じた。軌道離脱用の宇宙機開発は8億4,300万ドル(約1,300億円)規模の契約になる見通しだ。
2030年に引退予定の現在のISSだが、31年初めにこの宇宙機を使い、陸地から最も離れた南太平洋の海域に破片が落ちるよう狙いをつけ、ISSを大気圏突入させる想定だ。
一方、ISSは微小重力を利用した科学研究施設で、1998年に建設が始まり、2011年に完成して、長きにわたり国際的な宇宙研究に大きな役割を果たしてきた。
NASAはISSの引退後、民間企業が建設する新たな宇宙ステーションに後を委ねる計画だ。2030年代初頭から運用できるように「スペースX」やジェフ・ベゾスが設立した「ブルーオリジン」などの航空宇宙企業と協力する方針だ。