1日、ソウル中区市庁駅近くの交差点で車両の逆走により、9名が死亡した。当事故の加害者である運転者は68歳であることが明らかになり、高齢運転者についての議論が浮上している。
正確な事故の原因はまだ明らかになっておらず、運転者は急発進が原因だと主張しているが、高齢による運転不注意、運転未熟が今回の事故の原因ではないかと指摘されている。
2日、警察と消防当局によると、事故を起こしたジェネシス車両の運転者A氏は一方通行の4車線道路を逆走し始め、2台の車両に連続で突進し、歩道や横断歩道で待っていた歩行者をはねたという。その後も100メートルほど進み、向かい側の市庁駅12番出口前でようやく停止したと伝えられている。逆走した距離は合計約200メートルに達すると確認された。
現場で逮捕されたA氏は、車両の急発進が原因であると主張したという。しかし急発進の有無とは別に、ネットユーザーの間では、高齢運転者の不注意により事故が発生したのではないかとの意見も挙がっている。
道路交通公団によると、昨年65歳以上の運転者が加害者となった交通事故は39,614件で、この数値は3年連続で増加し続けているという。全体の交通事故において占める割合も20.0%で、1年前(17.6%)よりも増えたことが明らかになった。
これにより一部の人々の間では、実効性のある政府の高齢運転者対策が必要だとの指摘が出ているという。政府は現在、75歳以上の高齢運転者の運転免許更新周期を3年とし、免許を更新するためには認知能力検査と交通安全教育を必須としている。65歳以上の高齢運転者も交通安全教育の推奨対象である。
これに対し、各自治体は運転免許を返納する高齢者(65歳以上)に10万〜30万ウォン(約1万1,600円〜3万4,800円)相当の報奨金を設け、自主返納を促している。しかし、免許返納率は毎年2%程度にとどまっていることが明らかになった。
一方、2日、警察と消防当局は、前日(1日)にソウル市庁駅近くの交差点で発生した交通事故により9名が死亡し、4名が負傷したという内容を発表した。当初の死者数は6名だったが、3名が心停止状態で病院へ搬送され、病院にて死亡診断がされたという。
死亡した9名は全員が歩行者で、30代から50代の男性であることが明らかになった。30代が4名、40代が1名、50代が4名だという。負傷者4名のうち1名は重傷、3名は軽傷だと伝えられた。
この日、永登浦(ヨンドゥンポ)病院の葬儀場には30代男性3名、40代男性2名、50代男性1名が搬送された。深夜、遺体安置所に集まった遺族たちは地下案内室を訪れ、順番に死亡者の身元を確認したという。