先週、韓国のネイバーウェブトゥーンの親会社、ウェブトゥーンエンターテイメントのナスダック取引初日の終値は、公募価格比9.5%上昇の23.0ドル(約3,721円)を記録した。初取引日の終値ベースでの企業価値は約29億ドル(約4,692億円)に迫る。一時は14%まで上昇幅を広げるなど、上場成功と評価されている。上場前に掲げたKウェブトゥーン(ウェブ漫画)のグローバル化に向けた十分な動力を安定的に確保できたと言える。
3日、金融投資業界によると、長い間韓国内市場でも期待を高めていたネイバーウェブトゥーンのナスダック上場が成功的に終わり、韓国内市場では次のステップとして巨額の資金調達を完了したネイバーウェブトゥーンのKウェブトゥーングローバル事業の方向性に注目が集まっている。
新韓投資証券のキム・アラム研究員は「ネイバーウェブトゥーンは現在、成果型(クッキーオーブン)広告およびプレロール広告を導入し、新規ユーザーより既存の月間活動ユーザー数(MAU)の収益化に集中している」とし、「短期的にはウェブトゥーンユーザー数と客単価の成長が難しそうなため、広告に力を入れている」と説明した。
彼はまた、「知的財産(IP)事業の場合、製作費の規模が大きく、多くのパートナーとの協力と事業経験が必要だ」とし、「公募資金で財務的な余裕を確保したため、時間をかけて良いIPの方向性や事業パートナーに期待している」と分析した。
韓国内市場でもネイバーウェブトゥーンが企業公開(IPO)の資金調達を控え、北米をはじめとするグローバル事業拡大のビジョンを強化してきた点から、今後の実質的なパートナーシップの恩恵に注目している。Kウェブトゥーン事業の収益競争力となり得るグローバルIP事業と広告市場で、数多くの有望な企業が期待感を言及している中、早期から事業成果を上げている企業も存在する。
現在、ネイバーウェブトゥーンの国内外広告事業に直接関連している企業は、韓国のオファーウォールネットワーク専門企業NBTである。NBTは、韓国をはじめ、ネイバーウェブトゥーンのグローバルパートナーに選ばれた後、現在までオファーウォールの現地サービスを提供している。今後、広告収益の最大化を目指した持続的なパートナーシップの恩恵が期待されている。
ネイバーウェブトゥーンが主要な事業ビジョンとして掲げているグローバルIP事業の拡大分野では、アニメーションの総合制作会社スタジオミルが成功事例を挙げている。昨年、ネイバーウェブトゥーンの原作を基に制作されたアニメーション「外見至上主義」は、Netflix公開後グローバル週間トップ10を達成し、ヒットを記録した。
非上場企業のシネヴイがネイバーウェブトゥーンからの投資を誘致した事例も注目されている。シネヴイは、ソフトウェアに入力されたテキストを背景やキャラクター、モーションに構成し、映像化する映像自動化ソリューションを扱う企業だ。
今後、ウェブトゥーン業界の映像制作や編集人員の最少化に対する期待が高まり、人件費の上昇により制作をためらっていた2次コンテンツベースの収益創出拡大が期待できると評価されている。