ドナルド・トランプ前米大統領の暗殺未遂事件について、アメリカ現地では陰謀論が広がっている。トランプ前大統領の支持者や反対派は、この「陰謀論」を例に挙げて互いを非難しているのだ。
その中で、ハリウッドの著名な俳優であり、映画監督、プロデューサーとしても活動しているティム・ロビンス氏が怒りを露わにした。米エンターテイメントメディア「ハリウッド・リポート」やイギリスの日刊紙「インディペンデント」は16日(日本時間)、「ロビンス氏は自身の映画『ボブ★ロバーツ/陰謀が生んだ英雄』を今回のトランプ暗殺未遂事件に絡めた陰謀論者に対して物申した」と報じた。
1992年作である『ボブ★ロバーツ/陰謀が生んだ英雄』はロビンス氏が監督し主演を務めた。劇中では、米上院議員選挙に出馬した保守政治家が自分に不利な状況から逃れるために自作自演の暗殺劇を繰り広げる、政治風刺作品だ。
ロビンス氏は自身のソーシャルメディア(SNS)「X」(旧Twitter)に「映画とトランプ氏暗殺未遂事件に類似点を見つけようとする人々にはっきりと言いたい。トランプ氏暗殺未遂事件は明らかに大統領候補の命を狙ったものだ」と強調した。
ロビンス氏は「暗殺の試みが事実だということを否定する人々は頭がおかしい」とし、「一人が銃で撃たれ、もう一人がこの世を去った」と述べた。
そして、「政治的に意見が合わない、または意図が異なるとしても、このようなことを疑うのは恥ずかしい行為だ」とし、「このような憎しみが私たちの魂を殺し、人間性を侵食している」と強調した。
ロビンス氏は、特に1994年作『ショーシャンクの空に』で広く知られる。当時同作品でモーガン・フリーマン氏と共に素晴らしい演技を披露した。彼は2003年作『ミスティック・リバー』でアカデミー賞の助演男優賞を受賞した。