迫る大統領選挙を前に、日本政府はホットライン構築に全総力を尽くしている。米国次期政権との関係設定が、未来の外交と経済政策に重大な影響を及ぼすだけに、ネットワーク設定に万全を期している。
28日、日本メディアによると、岸田文雄内閣は当初、ジョー・バイデン米国大統領の再選を予想し、政策を準備してきた。バイデン政権は、日本との同盟強化のために多くの努力を注いできた。
バイデンは特に、インド・太平洋地域で中国の影響力を抑制するため協力を強化した。このような関係は、日本に安定した安全保障環境を提供し、経済協力にとって肯定的な影響を与えた。バイデンの再選が日本にとっては最善だったと見られる。
しかし最近、ドナルド・トランプ前大統領が討論会で圧勝したことから、岸田内閣でも戦略を修正すべきだという声が大きくなった。トランプ前大統領との関係を再構築するために積極的な動きが求められた。
トランプ前大統領は在任中、アメリカ・ファースト政策を通じて自国中心の外交路線を推進した。同盟国との関係でも予測不可能な行動を見せてきだけに、日本にとっては扱いに困る相手だ。
日本はトランプ前大統領の主要側近らと、非公式のやりとりを通じ、トランプが大統領選挙で勝利した場合に備えた方策を模索しているとされる。
トランプ側近と密接な日本の要人として、山田重夫駐米大使が挙げられる。
山田大使は、米国駐在大臣を歴任し、トランプ政権時代には国家安全保障局(NSS)副局長としてホワイトハウスと人脈を築いた人物だ。麻生太郎前首相(自民党副総裁)は昨年4月、トランプ前大統領に対面した経緯がある。
日本側はトランプ前大統領が好んだインド・太平洋協力案を再び展開し、同時に対立候補であるカマラ・ハリス副大統領の勝利シナリオも含め、対応の準備を進めている。
日本政府関係者は「米国の大統領選挙の結果による様々なシナリオを考慮し、対米外交政策を準備している」と述べ、「安全保障と経済分野で米国との協力を継続的に強化する方策で模索中だ。いかなる結果でも、日本の利益を最大限守るため準備をしている」と伝えた。
米国の鉄鋼会社USスチールの買収を推進中の日本製鉄は、トランプ前大統領時代に国務長官を務めたマイク・ポンペオ前長官を顧問として迎え入れた。これについて日本メディアは、共和党の大統領候補として出馬したトランプ前大統領が再選に備える動きだと解釈している。