ダイエット薬に対する中毒治療のため入院後に突然死
26日、韓国の放送局SBS「8NEWS」が、テレビ番組にも出演する有名な精神科医が運営する京畿道富川市(キョンギ道プチョン市)の病院で、女性患者が入院して17日後に突然死したというニュースを報じ、世間の注目を集めている。
33歳の若さで亡くなったこの女性は、麻薬成分を含有したダイエット薬に対する中毒治療のために入院していた。
病院の防犯カメラ映像には、1人部屋に入院中の女性が腹部をおさえながら病室から出してほしいと訴える様子が収められている。
夜遅くまでドアを叩いて苦痛を伝えたが、看護助手と介護士などが薬を飲ませた後、彼女をベッドに結束バンドで固定した。鼻血を流し息切れを起こしていたため、1時間後に結束は解かれたが、特段の措置は取られなかった。
その後、女性は意識を失った状態で発見され、これを確認した職員たちは脈拍を測り、手足を揉んだ後、5分後に心肺蘇生法を試みた。それでも、意識を取り戻さなかったため、20分ほど経ってから除細動器が使用されたが、結局彼女は息を引き取った。
映像を見ると、入院当時と比較して、女性の腹部は大きく膨れ上がっており、死因は「仮性腸閉塞」とみられている。
しかし、遺族は該当の病院所属の内科医の診療も、他の病院での治療も何も説明などは受けていないと主張した。
遺族は「院長は有名な精神科医で、中毒矯正プログラムに関する話もしていたので、わざわざこの病院を訪れた」とし、「誰が見ても腹部が異常な状態なのだから、院内で治療するなり、他の病院に連れて行くなりするところを亡くなる時間まで縛り付けて薬だけ与えていた」と訴えた。
しかし、病院の見解は異なっていた。病院側は女性は慢性的な便秘患者であり、腹痛の訴えも一時的なものだったため、腸閉塞を疑うのは難しかったと説明した。
また、事故当日、当直医も待機しており、普段から心肺蘇生法などの事故対応教育も行っていたため、対応に問題はなかったと説明した。
病院関係者は「誠実に捜査を受けるつもりだ。このような事故が突然発生し、全職員が痛ましい気持ちでいっぱいだ」と語った。
遺族は警察に告発状を提出し、警察は医療法違反などで院長や職員たちの取り調べに着手した。