大統領選挙後に1審判決が出るよう延期要請したものの、却下され
米共和党の大統領候補であるドナルド・トランプ前大統領の不倫口止め料支払い疑惑に関する裁判の1審判決が、予定通り来月18日に行われる見通しである。
トランプ前大統領の在任中に保守優位に再編された米連邦最高裁判所は、5日(現地時間)にトランプ前大統領の不倫口止め料支払い疑惑に関する裁判の判決を、大統領選後に延期してほしいという要請を却下した。これに先立ち、ミズーリ州など共和党州政府がこの内容を連邦最高裁判所に求めたが、受け入れられなかった。
トランプ前大統領は、裁判中の「口止め命令」を解除してほしいと要請したが、こちらも却下された。これにより、ニューヨーク州連邦地方裁判所の1審判決は予定通り9月18日に行われる見通しである。
連邦最高裁判所は、これまでトランプ前大統領に関する重要な決定において、常に彼に有利な判決を下してきた。特に、先月1日に2020年の大統領選結果を覆そうとする起訴に関して、「在任中の公的行為は退任後も刑事起訴免除の対象」とするトランプ前大統領の主張を一部受け入れ、彼の司法リスクをかなり軽減したとの評価がある。
また、ニューヨークのマンハッタンに住む12名の陪審員は5月30日、不倫口止め料疑惑についてトランプ前大統領に対する34件の犯罪容疑について全て有罪と評決した。
一方、今回の棄却に先たち、ニューヨークのマンハッタンに居住する12名で構成された陪審団は、5月30日、不倫の口止め料疑惑に関して、トランプ前大統領に掛けられている34件の犯罪容疑についてすべて有罪と評決した。
トランプ前大統領は、元セクシー女優ストーミー・ダニエルズとの性行為が暴露されることを防ぐため、個人弁護士マイケル・コーエン氏を通じて13万ドル(約1912万円)を支払い、その費用を法律相談費用として偽装し会社の記録を改ざんした疑いで裁判にかけられている。
トランプ前大統領は不倫口止め料支払い疑惑に関する裁判で、ストーミー・ダニエルズをはじめとする証人や検察、裁判所の職員、陪審員に対する中傷を繰り返し、裁判担当のフアン・マーチン判事から口止め命令を受けるなど摩擦が生じてきた。また、トランプ前大統領はこの口止め命令を何度も違反し、マーチン判事から罰金とともに、追加の違反があれば拘禁される可能性があるとの警告を受けたが、不服を唱え口止め命令の解除を求める控訴を提起した。しかし、ニューヨーク州控訴裁判所はその控訴を受け入れず、一部の口止め命令を維持する決定を下した。