
フランシスコ教皇に対する一般弔問が3日間行われた。この間、一部の弔問客は教皇の棺の前で自撮りをして、画像をオンラインに投稿した。画像が物議を醸すと、バチカンは写真撮影を禁止した。
CNNによると、27日(現地時間)までの3日間、フランシスコ教皇の遺体が安置されたバチカンのサン・ピエトロ大聖堂での一般弔問に約25万人が訪れた。教皇に最後の別れを告げるため、多くの人々が数時間を行列に並んで、棺に安置された教皇の遺体の前で、頭を垂れて祈りを捧げた。
CNNの報道によると、一般弔問初日の23日に撮影された動画では、一部の弔問客がスマートフォンを高く掲げ教皇の写真を撮ろうとする様子が映っていたという。さらに、棺の前で立ち止まり、自撮りのポーズを取る人々もいた。この動画がTikTokに投稿されると、「非常に無礼だ」というコメントが寄せられて、そのコメントには7,000以上の「いいね」が集まった。
動画の拡散を受け、バチカンは弔問客のスマートフォン使用を効果的に制御できなかったとの批判を受けた。一般弔問2日目の24日からは、訪問者に対し教皇の棺の前を通過する際にはスマートフォンを手に持たないで、写真撮影を控えるよう要請した。
1996年にバチカンが発表したガイドラインでは、教皇の「病床や死後の」写真撮影は、カメルレンゴ(ローマ教皇の秘書長)がドキュメンタリー目的で承認した場合を除き禁止されている。
しかしCNNは、その後の技術進歩とスマートフォンの普及により、ほぼ全ての人がカメラを持ち歩く時代となり、著名人の死去時には厳粛で敬意を表する儀式と、歴史的瞬間を個人的に記録する機会との間で、判断が難しい状況が生じる可能性を指摘した。
21日に逝去したフランシスコ教皇は、26日に約25万人の追悼者に見守られながら永眠の儀式が執り行われた。葬儀ミサの後は、教皇が最期の安息の地として選んだローマのサンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂に移される。教皇がバチカン外に埋葬されるのは、1903年にローマのラテラノ大聖堂に安置されたレオ13世以来、122年ぶりとなる。