29日(現地時間)、トランプ前大統領は「FOXニュース」のトーク番組に出演し、レオナルド・ダ・ヴィンチの名画「最後の晩餐」を連想させるパリオリンピックの開会式のパフォーマンスについて、「私はオープンマインドで柔軟な人間ではあるが、開会式は単なる恥さらしだった」と述べた。
そして、「開会式では多彩なパフォーマンスが行われるといっても、あれは本当にひどいパフォーマンスだった」と、伝統的な共和党支持基盤層であるキリスト教保守派を意識した発言を見せた。
トランプ前大統領が言及したシーンは、エッフェル塔に近い橋の上で、レオナルド・ダ・ヴィンチの名画「最後の晩餐」に似た構図を再現し、長いテーブルの前に冠を被った女性とともに派手なドラァグクイーン(男装の女性)のパフォーマーたちが集まり、イエスの弟子を連想させた部分だ。
開会式後、アメリカだけでなく周辺国やフランス国内でも激しい反発を受けている。「Facebook」で300万人のフォロワーを持つアメリカのスター宗教家であるロバート・バロン聖職者は、開会式直後にパフォーマンスについて「嫌悪感を与える水準の軽薄な風刺だ」と怒りを表明した。彼は全世界のカトリック教徒が批判の声を上げるべきだと呼びかけた。
トランプ前大統領は自身が大統領に就任した場合には、4年後の2028年ロサンゼルス大会ではこのようなシーンは登場しないと約束した。
一方、パリオリンピック組織委員会は各国の宗教界から開会式のパフォーマンスを批判されたことを受け、「宗教界を無視する意図は決してなかった」と話した。
芸術監督を務めたトマ・ジョリー氏は世界各地で社会の分断が指摘されていることを念頭に「修復と和解の儀式を行いたかった」と説明し、事態の収拾に努めている。