昨シーズン途中に右ひじの靭帯を負傷し、今シーズンは打者に専念中のロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手(30歳)が、打者として新たな歴史を刻もうとしている。
18日(日本時間)、大谷はセントルイスで行われたカージナルス戦に1番・指名打者で先発出場し、5回に38号ソロホームランを放ち、日本人選手では初となる全30球団からの本塁打を記録した。さらに2盗塁も決め、今季通算37盗塁とした。
試合終了時点で38本塁打、37盗塁を記録している大谷は、残り39試合で2本塁打、3盗塁を加えると、MLB史上6人目の40本塁打、40盗塁を達成することになるが、記録はほぼ手中に入れたといっても過言ではないだろう。
MLBでは1シーズンに40本塁打以上、40盗塁以上を同時に達成した選手たとを称えて彼らの総称を「40-40クラブ」と呼んでいる。
1988年にホセ・カンセコ(アスレチックス)が42本塁打、40盗塁を達成し、MLBで初めて40-40を達成した。
1996年にはバリー・ボンズ(ジャイアンツ)が42本塁打、40盗塁で、1998年にはアレックス・ロドリゲス(マリナーズ)が42本塁打、46盗塁で、2006年には日本の広島カープでもプレーしたアルフォンソ・ソリアーノ(ナショナルズ)が46本塁打、41盗塁で「40-40クラブ」入りを果たした。
昨シーズンにはロナルド・アクーニャ(ブレーブス)が41本塁打、73盗塁を記録し、40-40クラブのメンバーとなった。ソリアーノ以来17年ぶりの快挙だ。
しかし、大谷が現在のペースを最後まで維持した場合、40-40だけでなく、50本塁打、50盗塁も夢ではないという声もあがっている。昨シーズンのアクーニャもメジャー史上最高の打者と称賛されたが、50-50は現在まで一度も達成されたことのない記録だ。
大谷は現在のペースを維持すると、シーズン50本塁打、48盗塁相当の記録が予想されている。史上初の45-45は十分に射程圏内にあり、50-50も期待できるペースである。
1シーズン50本塁打超えを達成した歴代選手の中で、最も多い盗塁数は24盗塁である。
最近では、ヤンキース時代のアレックス・ロドリゲスが54本塁打、21盗塁を記録した。
現在、大谷は誰も到達したことのない未知の領域に挑戦しようとしている。投手としての活躍は来シーズンまでお預けとなっているが、ロサンゼルス・ドジャースにとっては1,000億円を超える投資も非常にお買い得だったといえるだろう。