自分でも気づかないうちに便が少しずつ漏れ出す便失禁は、高齢者だけのものではない。
18日、オンラインコミュニティ「ネイトパン」に「成人が便の粗相をすることもあるのでしょうか」という質問が投稿された。
20代前半の女性と推定される投稿者Aさんは「数日前、トイレにすぐ行けない状況で、突然お腹が痛くなり結局我慢できずに服に漏らしてしまった。少しではなくたくさん」と衝撃的な秘密を明かした。
彼女は「数日経ってもその時感じた羞恥心が消えずとても辛い」と述べ、「成人なのに幼稚園の時にもやったことのないミスをしたことで、とても自己嫌悪を感じる」と告白した。
また「この年齢で服に失禁する情けない人は私だけだと思う」とし「そんなことはないと分かっているが、もし友達や知人が知ったらどうしようと思いとても怖い」と訴えた。
Aさんは「下痢がいくら我慢できなくても、我慢できずに漏らしてしまったのが信じられず、忘れたいのに何度も思い出してしまう」と語り、「敏感な性格ではあるが、ただ自分自身に対する失望感がとても大きい」と自分を責めた。そして「時間が経てば大丈夫になるのでしょうか」とネットユーザーに尋ねた。
Aさんが経験している症状は、肛門の検査を通じて括約筋の機能をチェックすることで診断することができる。肛門を締める括約筋の機能が正常であれば潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患であり、括約筋が損傷していれば便失禁の可能性が高い。
便失禁は自分でも気づかないうちに、尿が漏れ出す尿失禁のように便が漏れる疾患である。尿を失禁する尿失禁はパッド(おむつ)を着用することで臭いを抑えられるが、便失禁はじわじわと広がる悪臭により、ちょっとした外出さえも恐れさせる。当然職場での生活はさらに難しくなる。
関連学界では、65歳以上でこの症状を経験する割合は、10〜15%と推定されており、驚くことに100万人を超えていることになる。しかし病院で治療を受けたのは1万5000人(2022年)を少し超えたに過ぎず、全体の1〜2%である。
症状の程度によって治療法も異なる。薬物療法や食事療法、回避療法などの非外科的治療もあるが、それだけでは不十分であれば手術を受ける必要がある。しかしどの方法でも100%の完全治癒は難しいというのが現状だ。