新1万円札の「顔」である渋沢栄一だが、正妻以外にも複数の妾や庶子がいた人物をご祝儀に使用することが適切なのか、結婚式のマナー論争が巻き起こっている。
3日、7月に発行された新1万円札の顔である渋沢栄一に正妻以外にも複数の妾や庶子がいたことを問題視し、新1万円札を祝儀として使うことはマナーに反するのではないかという意見が飛び出した。
渋沢のエピソードとして、自邸に本妻と妾を同居させていたことは非常に有名で、それがパートナーの浮気を連想させるからだという。
SNSでも「渋沢は不倫を連想させる可能性があるため、結婚式の祝儀には従来の福沢諭吉の紙幣を使うべきだ」という投稿が拡散されている。
ブライダル関連の会社が行った調査によると、約3割もの人が渋沢の新紙幣を祝儀として使うことをマナー違反だと感じているという結果になった。
これについて、渋沢栄一「生誕の地」である深谷市の小島進市長は「栄一さんが女性好きだったというのは否定しないが、それだけが独り歩きしてしまうのは残念だ」と困惑した立場を示した。
彼は渋沢が女子教育の必要性を感じ、日本女子大学の創立に貢献した人物である点を強調した。
ブライダル業界からは「渋沢の新紙幣は不適切だ」という意見もあるが、行き過ぎたマナーであり、世の中の慣習にしばりつけられる必要はないとの声も上がっている。
結婚式場の予約サイト「トキハナ」の広報担当者も「時代とともに結婚式のルールは曖昧になっている」とし、「違和感を覚えるものは自ら取捨選択をして、自分たちらしい結婚式にするために、主催者側も業界側も意識を変えることが必要だ」と話した。