米国では、乳房縮小手術を受ける女性の数が増加していることが明らかになった。
27日(現地時間)米国メディア「ニューヨーク・タイムズ(NYT)」によると、昨年、米国で7万6000人以上が乳房縮小手術を受けたことが報じられた。
乳房縮小手術、4年間で64%増加
特に乳房縮小手術は30歳未満の女性の間で急増しており、過去4年間で64%も増加している。
NYTは「乳房縮小手術のトレンドの変化は、女性の胸が常に男性の視線による評価や批判の対象となっていることと関連している」と予測している。
統計によると、世界中の女性の70%以上が自分の胸の大きさを好ましく思っていないことが明らかになった。胸が大きいと、常に男性の視線を受け、学校では恥ずかしい経験をすることが多く、成長過程で精神的、身体的な影響を受けるという。
また、大きな胸が身体に与える悪影響も、乳房縮小手術の急増と関係しているとNYTは伝えている。
運動やダンスをする際、大きく重い胸が原因で不快感や屈辱感を感じることがあるという。実際に、大きな胸によって首や腰、肩の痛みだけでなく、ひどい頭痛に悩まされる女性も多いことが明らかになっている。
彼女たちは、健康や身体的な痛みの軽減を目的に乳房縮小手術を望んでいる。NYTは、縮小手術を通じて女性が軽く、小さく、隠しやすい胸を望むことは、自己慰めや自己愛的行動であり、伝統的なセクシズムや他人の視線からの解放を意味するとも報じた。
昨年、オーストラリアの研究チームは、胸が大きすぎる女性は運動に消極的であるが、乳房縮小手術を受けると運動意欲や運動量が増加し、生活習慣が健康になることを英国形成外科協会(BAPRAS)の学術誌を通じて発表した。
一部の男性からの「性的」な視線から逃れるため
乳房拡大手術を受ける人口が毎年30万人以上でまだ縮小手術より多い状況だが、NYTは毎年常識を打ち破り、女性たちが縮小手術に目を向けていると伝えた。
最近、米国のオンラインコミュニティ「Reddit (レディット)」に、ある女性が乳房縮小手術の相談に行った際、医者が患者の彼氏に対して手術についてどう思うかを尋ねたという投稿が話題となった。医者は、患者が手術後に後悔する可能性があるとして、手術を拒否したという。
NYTは、「米国の形成外科医の中で女性医師はわずか20%に過ぎず、乳房縮小手術を望む女性たちは、依然として男性中心の視点を持った医師に対応されることが多い」と指摘し、「ロサンゼルス(LA)に住む41歳のスーラ・カシさんが乳房縮小手術を希望して男性の形成外科医に相談した際、その医師から『あなたの夫はこの手術を好まないでしょう』と言われたというエピソードも報じられた。
乳房に関する社会科学書籍を出版した社会学者サラ・ソンテル氏はNYTを通じて「私たちは皆、外見に気を使わない世界で生きたいと言っているが、現実はそうではない」と述べ、女性が真に解放されるためには、男性側が変わる必要があると訴えた。
大きな胸が身体に悪影響を与えることも..専門医との十分な相談が必要
過度に大きな胸は、身体に悪影響を及ぼすことがある。胸の重さによって体の重心が前方に偏り、関節や骨に過度な負担がかかることで、首、肩、脊椎、腰などに負担をかけることがある。
首と肩は重くこわばった痛みを伴い、前かがみの姿勢や丸まった肩が癖になることがあり、上半身を支える腰に鋭い痛みが走ることもある。さらに、暑い時には下胸部に汗がたまりやすく、汗疹・湿疹などによるかゆみが生じることもある。
特に夏季には、胸の重さによる不快感を感じるほか、皮膚疾患や不快な視線にさらされることが多くなる。このような状況では、乳腺過形成や大きな胸に対するコンプレックスの改善を目的として、乳房縮小手術(乳腺縮小術)が必要になる場合がある。
乳房縮小術には、乳輪周囲を中心に垂直または「O」字型に切開し胸内の組織を減らす代表的な手術や、脂肪吸引によって胸のボリュームを減らす方法など、代表的な手術法がある。専門医と十分に相談し、どの程度の縮小が必要か、また患者の希望する結果に応じた適切な手術方法を選択することが重要である。