インド北部で行われた結婚式中、花嫁が新郎が公務員でないことを理由に結婚を拒否したという出来事が話題になっている。
25日(現地時間)、現地メディア「ニュース18」などによると、この事件は最近インド北部ウッタル・プラデーシュ州ファルカバード地域で発生した。伝統的な結婚式の儀式「バルマラ(Varmala)」が終わった直後、新郎の職業に関する衝撃の事実が明らかになったという。
「バルマラ」とは、新郎新婦が互いの首に花輪をかけ合うインドの伝統的な結婚儀式だ。花嫁の家族は、ファルカバードから南東約580㎞離れたチャッティースガル州バラルンプル出身の男性を結婚相手として娘に紹介していた。
結婚仲介人によれば、新郎は公務員のエンジニアで、広大な土地も所有しているという話だった。しかし、結婚式の途中で花嫁は新郎が実際には公共部門ではなく、民間部門で働くエンジニアであることを知った。
インドでは、公務員は民間部門よりも職業の安定性が高いとされ、多くの家庭で結婚相手として理想的とされている。そのため、新郎が公務員だと思い込んでいた花嫁は、即座に結婚を拒否することを決断した。
両家は花嫁を説得しようと試みたが、最終的には新郎の家族が給与明細を持参し、新郎が月収12万ルピー(約21万円)であることを証明する事態にまで発展した。この金額はインドの平均労働者賃金を大きく上回る額であり、国際労働機関(ILO)によれば、2023年時点でのインドの製造業平均月収は195ドル(約2万9,000円)だった。
しかし、それでも花嫁の意思は変わらなかった。花嫁は結婚を断固拒否し、最終的に結婚式は挙げられないまま終わった。両家は話し合いの末、結婚式の費用を分担することで合意したという。