9日(日本時間)ドイツ・ブンデスリーガの強豪「バイエルン・ミュンヘン」は、今年1月に78歳で亡くなったフランツ・ベッケンバウアーがバイエルン時代に背負った背番号「5」を永久欠番にすると発表した。
バイエルンの会長を務めるヘルベルト・ハイナー氏は「ベッケンバウアーはバイエルンで選手だけでなく、監督、会長としても卓越した能力を発揮してくれた」とし、「彼は我々の『カイザー(*ドイツ語で皇帝)』として永遠に記憶されるだろう」と語った。
1964年6月、ベッケンバウアーはバイエルンでプロデビューを果たした。
守備の要として「リベロ」というポジションの先駆者となったベッケンバウアーは、バイエルンで500試合以上に出場し、4度のブンデスリーガ制覇と3度のヨーロピアン・チャンピオン・クラブズ・カップ制覇(*UEFAチャンピオンズリーグの前身)に貢献した。
代表でもワールドカップで、西ドイツ代表として1974年の地元・西ドイツ大会で頂点に輝いている。
1977年には北米サッカーリーグの「ニューヨーク・コスモス」に移籍し、ブラジルの王様・ペレとも一緒にプレーした。
その後、1980年にドイツに帰国したベッケンバウアーは、ハンブルガーSVに移籍し、翌シーズン、チームにブンデスリーガ優勝をもたらした。
キャリア晩年には再びニューヨーク・コスモスへ復帰し、1983年に選手生活に幕を閉じた。
その後、指導者として西ドイツ代表監督に就任し、1986年のメキシコ大会で準優勝、1990年のイタリア大会では優勝に導いた。
そして、1994年にはバイエルンの会長に就任し、2006年の地元開催のドイツW杯では組織委員長を務めるなど、ドイツサッカーに長きにわたり貢献してきた。