イングランド・プレミアリーグのデービッド・クート審判員が、昨季までリバプールで監督を務めたユルゲン・クロップ氏への侮辱発言により解雇された。
10日午前(日本時間)「BBC」は、プレミアリーグのプロ審判協会(PGMOL)が、クートを解雇したと報じた。
PGMOLは「彼の行為は雇用契約に著しく違反したものであるため、審判としての彼の地位を維持できないと判断した」と解雇理由を明らかにした。
先月、クートとみられる人物がリバプールやクロップ前監督を侮辱的な発言で罵倒する動画がSNSで拡散され、物議を醸した。
騒動が明るみになると、先月PGMOLはクートを一時停職処分とし、調査に着手した。
クートにはコカイン使用の疑惑も浮上している。
イギリスメディア「ザ・サン」によると、今年「EURO2024(欧州選手権)」の際に撮影された映像で、クートらしき男が白い粉末を米ドル紙幣を使って吸引する様子が公開された。
PGMOLは「深刻に受け止めている」と話し、欧州サッカー連盟もPGMOLとは別途調査を開始し、クートの職務を停止した。
「ザ・サン」はまた、2019年10月1日に行われたチャンピオンシップのリーズ・ユナイテッドとウェストブロミッジ・アルビオンの試合を前に、クートがあるファンとイエローカードを出すことについてメッセージをやり取りし、結果的に「予告」と同じ結果になったこともあると報じた。
クートは2018年にプレミアリーグで審判デビューを飾った。
最近は主にVAR室担当の審判として活動していた。
PGMOL内では高い評価を受けていたが、リバプールに対し、特に厳格な判定基準を適用したため、ファンの反感を買っていた。
2020年にはエバートンとの試合で相手選手のタックルで、リバプールのファン・ダイクが前十字靭帯断裂の重傷を負った際にも、クートがファウルを与えず、クロップ前監督をはじめ、リバプール側は彼を批判していた。