中国南部の広東省湛江市にあるレストランが、料理の価格を「文盲」から「博士」など学歴で表記する独特なメニューを使用していることが明らかになり、差別論争を巻き起こしている。
20日、香港メディア「サウス・チャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)」によると、このレストランのメニューでは価格が数値ではなく漢字で表記されているという。
例えば、10元(約215円)の料理は「幼稚園」、13元(約280円)は「小学校」、16元(約345円)は「中学校」、18元(約388円)は「高校」、20元(約431円)は「大学」と表記されている。
さらに高価格帯の料理では、28元(約604円)が「修士」、29元(約625円)が「博士」、32元(約690円)が中国科学院や中国工学科学院の会員を意味する「学者」とされている。一方、最も安い5元(約108円)の料理には「文盲(読み書きができない人)」と書かれている。
レストラン側は、このメニュー方式を数年間にわたって採用してきたと説明しており、地元当局も「単なるマーケティング手法」として特に問題視していないとされている。
このメニューが公開されると、中国のネットユーザー間で激しい議論が巻き起こった。一部のユーザーは「露骨な教育差別だ」、「学歴が低い人を不快にさせる」と批判した。一方で、「単なるユニークなビジネスアイデア」、「過剰反応するべきではない」と擁護する意見も見られる。メニューの表記をめぐる議論はさらに広がりを見せており、このレストランが今後どのような対応を取るかが注目されている。