東北楽天ゴールデンイーグルスを退団し、移籍先を探していた田中将大が読売ジャイアンツに入団することになった。
25日、田中は入団記者会見で「子供の頃からファンだったジャイアンツのユニフォームを着られることを光栄に思う」とし、「(日米通算200勝まで)残り3勝に注目が集まるが、1つずつ勝ち星を積み重ねて、チームに貢献したい」と意気込みを語った。
2006年のドラフト(*高校生選択会議)で楽天の1位指名を受け、契約金1億円で入団した田中は、2007年~2013年までプレーし、7シーズンで99勝を挙げた。
特に、2013年シーズンには24勝0敗、防御率1.27という驚異的な成績を残し、その翌年ポスティングシステムを利用してMLBの名門ニューヨーク・ヤンキースへ移籍した。
ヤンキースには2020年まで7シーズン在籍し、通算78勝46敗、防御率3.74を記録した。
最後のシーズンを除き、安定して毎シーズン10勝以上を挙げる活躍を見せたが、2021年シーズンを前に新型コロナウィルス感染症パンデミックなどを理由にMLBでのキャリアに区切りをつけ、NPB復帰を決断した。
古巣の楽天は日本人史上最高年俸額となる2年契約推定年俸9億円プラス出来高払いの破格の条件を提示し、エースの復帰を歓迎した。
しかし、復帰後は全盛期のパフォーマンスを取り戻せず、4シーズンで20勝33敗に終わった。
今季は1試合1敗、防御率7.20と、怪我の影響もあり、シーズンの大半を二軍での調整で過ごした。
楽天は来季の契約交渉で田中に対して大幅な減額を提示したが、田中がこれを拒否し、自由契約となった。
難航した移籍交渉だったが、読売が単年1億6,000万円プラス出来高払いでオファーし、越年直前に入団が決まった。
田中には来季MLBのボルチモア・オリオールズへの移籍が決定し、長年にわたり読売投手陣の柱を担った菅野智之の穴を埋める役割が期待される。