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2024年12月28日土曜日
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イタリアで14世紀から続く伝統の「公開処刑」、毎年恐れられる「一年で最悪の人物」選考会の実態

イタリアの伝統行事「一年で最悪の人物」選ばれた男性

木製の檻に閉じ込められ、冷たい川に浸される男性の衝撃的な動画が話題となっている。

檻の中にいた男性の正体は、地域の政治家だった。最近、各種オンラインコミュニティやSNSで、竹製の檻に人を入れて川に浸すイタリア北部トレント市の伝統行事を捉えた動画が話題になっている。

オンラインメディア「マイ・モダン・メット(MY MODERN MET)」によると、イタリアのトレントでは毎年6月末に、町の守護聖人である聖ヴィジリオを称える一週間の祭り「Feste Vigiliane」が開催される。

この祭りでは、その年に物議を醸した人物が指名され、多くの観衆が見守る中で檻に閉じ込められ、イタリアで二番目に長いアディジェ川の冷たい水に浸される「トンカ(Tonka)」という行事が行われる。「トンカ」は、、14世紀から17世紀にかけて冒涜者に対して行われていた古代の刑罰を風刺的に再現したものとされている。

悔悟の法廷で選ばれた人物が「トンカ」の対象

行事に先立ち、悔悟の法廷「Tribunale di Penitenza」が開かれる。数日後に公式判決が下され、最も非難を浴びた人物が檻に入れられて川に落とされる。対象は必ずしも政治家とは限らないが、候補者の大半は政治家だという。

2022年には、新病院建設を遅延させた前知事や、新型コロナウイルス検査結果の偽造容疑で起訴された看護師が候補に挙がっていたが、対象者が必ずしも重大な犯罪を犯したわけではない。

2022年には、イタリアの人気シンガーソングライター、ヴァスコ・ロッシ(Vasco Rossi)のコンサート開催に反対したという理由で、二人の政治家が指名されたこともあった。

選ばれると檻に入れられ、伝統に従い、縄をつけた檻が川に浸されて引き上げられる動作を三回繰り返される。地域の行事の一環であり厳しい罰ではないが、恥をかかないよう努力するのが通例だ。

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