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2025年01月22日水曜日
ホームトレンド10年間のDV生活に耐えかね…妻が夫を刺殺 裁判所が「特別な事情」認め異例の判決

10年間のDV生活に耐えかね…妻が夫を刺殺 裁判所が「特別な事情」認め異例の判決

引用:Shutterstock*この画像は記事の内容とは一切関係ありません
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中国のある女性が夫の継続的な暴言と暴力に耐えかねて夫を殺害し、自首した事件で、現地の裁判所が懲役5年の判決を下した。

25日(現地時間)、現地メディア「九派ニュース」によると、この事件は国際女性暴力撤廃デーを迎え、中国最高人民法院と中華全国婦女連合会が発表した5件の代表的な家庭内暴力犯罪事例の一つに含まれた。

加害者である趙さんは夫と10年以上結婚生活を続けていたが、ここ数年、夫は酒に酔って理由もなく暴言や暴力を振るうことが日常化していたと伝えられた。趙さんは夫の暴力によって全身に傷を負い、ベッドに横たわることが多く、さらに夫は彼女の家族に危害を加えると脅し、離婚の要求さえも許さなかった。

2023年3月20日の夜、夫が酒に酔って帰宅すると再び暴行が始まった。夫は趙さんの髪をつかんで彼女の頭を家具や暖房器具にぶつけたため、趙さんの顔がひどく腫れ、耳から出血するなど深刻な怪我を負った。この暴行は約2時間にわたり続いた。

最終的に翌日未明、趙さんは夫が寝静まった隙に家にあった包丁で夫の胸を刺した。包丁を抜かないまま家を出た趙さんは叔母の家に避難したが、数時間後に自宅に戻り夫が死亡しているのを確認し、自ら警察に通報した。

裁判所は趙さんの行為が他人の命を意図的に奪ったものであり、刑法上の「故意殺人罪」に該当すると判断した。しかし、夫の長年にわたる家庭内暴力と事件当日の2時間に及ぶ暴行が事件の主な原因である点、趙さんが一度だけ刺したこと、また自首して全ての犯罪事実を誠実に供述したこと、さらに夫の両親や子どもたちから許しを得た点などを考慮して情状酌量が認められた。

裁判所は「家庭内暴力の被害者として長期間苦痛を受けた中で、激昂と恐怖の中で極端な選択をした点において、犯行の経緯と状況が特に悪質ではない」と説明し、趙さんに懲役5年を言い渡した。

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