アメリカ・ロサンゼルス(LA)で、自動運転(AV)無人タクシー「ウェイモ」が群衆に囲まれ、踏みつけられ破壊される事件が発生した。
アメリカの「フォックス・ニュース」や「ロサンゼルス・タイムズ」など複数の現地メディアは、先月25日(現地時間)未明、カリフォルニア州LAのビバリーセンター近くの路上で、無人タクシー「ウェイモ」1台が群衆によって損壊されたと報じた。
フォックス・ニュースが公開した映像には、車両を取り囲んだ6人ほどの人々が、車のドアを蹴ったり車の上に乗る様子が映っていた。ボンネットには助手席のドアが外れた状態で置かれ、車の窓も割れており、その破損の程度がうかがえる。最終的に、この車両はレッカーで運ばれたという。現地警察当局によると、午前4時ごろに発生したこの事件は、違法占拠のために集まった群衆によって引き起こされたものとみられる。警察は現在、事件の調査を進めており、主導者の特定に努めていると説明した。
フォックス・ニュースは、「車両が破壊された当時、ウェイモには誰も乗っていなかった」とし、「LAでは路上での車両襲撃がますます大きな問題になっている」と警鐘を鳴らした。単なる道路の不法占拠や車両襲撃を超えて、ウェイモのような自動運転車に対する攻撃が、自動運転業界全体に危機をもたらす可能性があるとの懸念も高まっている。
「フォーブス」は、「サンフランシスコなどの都市でも同様の事件が報告されている」とし、「多くの自動運転車が破壊行為の標的になっている」と伝えた。