
手袋には、便座よりも多くの細菌が存在するという調査結果が明らかになった。10日(現地時間)、英紙「デイリー・メール」によると、イギリスの衛生サービス企業「イニシャル・ウォッシュルーム・ハイジーン」が手袋50組の細菌汚染度を調査した。
研究チームは手袋の内外部からサンプルを採取し、ATP(アデノシン三リン酸)生物発光測定器を用いて精密分析を行った。これは肉眼では確認できない微生物の量を測る方法で、汚染度はRLU(Relative Light Units)の単位で表示される。数値が大きいほど汚染度が高いことを示す。
調査の結果、手袋の半数以上から高レベルの有害細菌が検出された。調査対象にはウール手袋、革手袋、スエード手袋、サイクリング・グローブなど様々な種類が含まれ、最も多くの細菌が存在したのはサイクリング・グローブで、次いでウール手袋、スエード手袋の順だった。
手袋50組のうち、半数以上が500RLU以上の高い汚染度を示し、一部の手袋は4000RLUを超えた。この研究チームが2012年に行った調査によると、便座の汚染度は220RLUだった。専門家によると、通常の汚染範囲は200〜500RLUとされている。
研究に参加したイニシャル・ウォッシュルーム・ハイジーンの技術・革新管理者であるジェイミー・ウッドホール氏は、「手袋は公共交通機関の手すりを握ったり、外出先でドアを開けたり、携帯電話を使用したり、買い物袋を持ったりするなど、様々な汚染源にさらされていることを認識する必要がある」と指摘。「手を洗わずに手袋を着用すると、手袋の内側も汚染される可能性がある」と説明した。
研究チームは、細菌感染を予防するために手袋の着用前後に手を洗い、手袋自体も定期的に洗濯することを推奨している。ウッドホール氏は「感染の80%は手を介して広がる」とし、「手洗いはウイルスの拡散を防ぐ強力な手段だ」と付け加えた。