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中国最大の火鍋チェーン「海底撈(かいていろう)」が、配達員の募集に「高学歴者優遇」の条件を掲げたことで議論を呼んでいる。
13日、現地メディアによると、海底撈が最近公開した求人広告に「電動自転車に乗れること」という基本条件のほか、「出身大学のランクに応じて手当を支給する」との内容が含まれていたことが報じられた。
具体的には、「211(21世紀における100の重点大学育成プロジェクト)」および「985(1998年5月に始まった一流大学育成プロジェクト)」に属する大学の学士卒業生には、月2,000元(約4万1,884円)の手当を、一般大学の学士学位保持者には月1,200元(約2万5,130円)の手当を支給する。この手当は約6か月間支給されると現地メディアは伝えている。
海底撈の店舗で働く配達員の月給は7,000元(約14万6,596円)から9,000元(約18万8,481円)とされており、学歴に応じて手当が加わる形だ。
このニュースが伝わると、現地のネットユーザーからは「配達員の仕事に学位がなぜ必要なのかわからない」、「高学歴者を配達員にするのは人材の無駄遣いだ」といった批判の声が上がった。
一方で、「このニュースで海底撈が検索ランキングの上位に入った」とし、「高度なマーケティング戦略ではないか」との見方も出ている。
海底撈の採用担当者はメディアの取材に対し、「優秀な大学卒業生の応募を受け付けているのは事実だが、特定の学歴を求めているわけではない」とし、「採用の門戸は職務要件を満たすすべての応募者に開かれている」とコメントした。