野生動物写真家の仕事は極限の中の極限だ。一瞬を捉えるためには、膨大な時間と労力を惜しみなく注ぐ必要があるからだ。特に、野生動物に気付かれないように細心の注意を払いながら近づくことが非常に重要となる。
何よりも、野生動物を驚かせないよう、近づきすぎず、彼らの生活に干渉しないことが野生動物写真家の心得だ。
そんな中、ある野生動物写真家が撮影中に予想外の状況に遭遇した。
南アフリカ共和国で活動する野生動物写真家、ニック・クリーア（Nick Kleer）は、自身の体験を映像としてSNSに投稿した。その映像には、野生動物を撮影するためにうつ伏せになっている彼の姿が映っている。
そのシャッターチャンスを待っていると、思いもよらない「邪魔者」が現れた。 その「邪魔者」とはミーアキャットたちだった。次々と彼の周りに現れ、頭上に乗り、まるで見張り役のように居座ったのだ。
複数のミーアキャットが群れをなして現れた際、ニックは動かずじっとしていたという。まさに驚くべき光景だ。ミーアキャットを驚かせないよう慎重に対応した彼の姿勢は、まさにプロフェッショナルそのもの。
このエピソードを通して、野生動物写真家たちの背後にある隠れた犠牲と献身を改めて実感させられる。