
中国東部のある夫婦が、9人の娘たちに「兄弟」を意味する漢字を含んだ名前を付け、息子を希望する気持ちを表現したことが話題となっている。
この家族の話は中国本土のSNSで注目を集め、特に男児を好む農村部で大きな反響を呼んでいる。
海外メディア「サウス・チャイナ・モーニング・ポスト」の報道によると、長女と末娘の年齢差は20歳で、9人姉妹は江蘇省・淮安市の村で生まれ育ったという。現在81歳の父親(姓は「ジ」)は、すべての娘に「ディ」で終わる名前をつけた。
長女(60歳)の名前は趙ディ(ジャオディ)で、意味は「兄弟を求める」。次女は潘ディ(パンディ)、三女は王ディ(ワンディ)で、どちらも「兄弟を待ち望む」という意味だ。
そのほか、香ディ(シャンディ)は「兄弟を思う」、来ディ(ライディ)は「兄弟が来る」、迎ディ(インディ)は「兄弟を歓迎する」、念ディ(ニエンディ)は「兄弟を懐かしむ」という意味を持つ。
最も注目を集めるのは8番目の娘、仇ディ(チョウディ)で、「兄弟を憎む」という意味だ。これは、両親が息子を強く望んでいたことを如実に物語っている。末娘の名前は夢ディ(メンディ)で、「兄弟の夢」を意味する。
4番目の娘である香ディは「父は息子を強く欲しがっていたため、私たちが次々と生まれた」と語りつつも、「両親は私たちをとても愛してくれ、虐待を受けたことは一度もない」と述べている。
また、香ディは「今、私たちの大家族は幸せに暮らしています」とも語った。「貧しい農民だったにもかかわらず、父は私たち娘に学校を辞めさせませんでした」と述べ、「父はよく母に『娘たちの教育のために最善を尽くす』と言っていました」と強調した。
香ディは今月初め、主要SNSに家族の日常を撮影した動画を投稿し、多くの注目を集めた。
ネットユーザーからは「名前の意味を聞いて驚いた」、「父親の粘り強さに感心した」などの反応が寄せられている。また、あるユーザーは「両親が早く諦めすぎたのでは? 10人目は男の子だったかもしれないのに」と冗談を飛ばしている。