レストランのグラスに排尿した2歳児…母親の衝撃的な言い訳
中国東部・浙江省杭州市のあるレストランで、2歳の男児がグラスに排尿する事件が発生し、物議を醸している。
今月24日(現地時間)、香港メディア「サウス・チャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)」によると、この事件は現場を目撃した客のタン氏の証言で明らかになった。
タン氏は今月13日、杭州市内のレストランで友人と食事をしていた際、隣のテーブルで起きた衝撃的な光景を目にした。

彼の証言によると、ある幼児が子ども用の椅子から立ち上がり、ズボンを下ろしてグラスに排尿し始めたという。
タン氏は「子供が排尿したグラスは使い捨てのものではなく、レストラン側が客用に提供したものだった」と付け加えた。
その場には、子どもの母親だけでなく、家族と思われる2人の高齢者も同席していたが、誰も止めなかった。
タン氏によると「子供が『トイレに行きたい』と言った際、家族と思われる高齢者の1人がゴミ箱を持ってきて、そこに排尿するよう促した。しかし男児の母親は『そのままグラスにさせればいい』と言った」という。
レストラン側の対応に怒りの声
さらに問題となったのは、子どものテーブルがカウンター近くにあったにもかかわらず、レストランのスタッフが介入しなかった点だ。
子どもの母親は、尿の入ったグラスをそのままテーブルの上に放置した。耐え難い臭いに、タン氏と友人らはレストランのスタッフに対応を求めた。
スタッフが対応すると、子どもの母親は謝罪しつつも「子どもが我慢できなかったから仕方なかった」と弁明した。
タン氏は、レストラン側に謝罪の意として割引や無料サービスを求めたが、店長は逆にタン氏を「クレーマー扱い」して拒否した。
その後、タン氏は316元(約6,536円)を支払い、レストランを後にした。
タン氏の告発を受け、当局が調査に乗り出した。レストラン側は「問題のグラスはすでに廃棄した」と述べた。
調停を経て、レストラン側はタン氏に謝罪し、返金とともに1,000元(約2万686円)の補償金を提案した。
タン氏は謝罪と返金は受け入れたが、補償金は受け取らなかったという。
今回の事件で、中国国内の公共の場における衛生問題や親の責任について、再び議論を呼んだ。
現地のSNSでは、「子どもの行動よりも親の対応の方が問題だ」との批判が高まり、レストラン側の初期対応の不備を指摘する声も続いている。

一方、この事件は中国のソーシャルメディア上で「海底撈(ハイディラオ)尿事件2.0」と呼ばれ、話題を集めている。
以前、中国の有名火鍋チェーン「海底撈」では、3月中旬に10代の客2人が火鍋のスープに排尿し、その様子をSNSに投稿して物議を醸した。最終的に海底撈側は、該当店舗の利用客に数千万元(数億円)の補償金を支払った。