
最近、一部で流行している「赤ちゃん主導の離乳食(Baby-Led Weaning)」に対する懸念の声が高まっている。消化器がまだ十分に発達していない赤ちゃんにステーキなどを与えることは窒息などの安全リスクがあると指摘している。
海外メディア「ザ・サン」は最近、生後8ヶ月の双子の赤ちゃんにステーキを与える母親について報じた。記事によると、ブリトニー氏は双子の息子エミリアーノとエリヤに、よく焼いたステーキとブロッコリーを与えた。ブリトニー氏はこの様子を動画で撮影し、公開したという。
これを見たネットユーザーらは「ステーキは窒息の危険がある」、「大人でもステーキで窒息することがある」と指摘した。
これに対し、ブリトニー氏は自らコメントを通じて自身の育児方法について説明した。彼女は「『赤ちゃん主導の離乳食』は子供が自分で食べ物を食べながら感覚を発達させる方法だ」とし、「1歳未満の赤ちゃんにとって食事は栄養補給よりも摂食技術と経験に重点が置かれている」と強調した。特に「現在、子供たちは1日5回の授乳を受けており、食事量が増えれば徐々に授乳回数を減らす予定だ」と述べた。
「赤ちゃんは自ら窒息から逃れる嘔吐反射を持っている」
一方で、ブリトニー氏の育児法を擁護する意見も見られた。「『赤ちゃん主導の離乳食』は正式な育児法だ」などと彼女の育児方法を支持する声もあった。ブリトニー氏を「素晴らしい母親」と称賛し、「子供たちはしっかりと世話されている」との反応もあった。
このような中、赤ちゃん主導の離乳食の専門家プラットフォームはブリトニー氏の育児方法について「生後6ヶ月以降の赤ちゃんにはステーキのような固い食べ物も十分に提供できる」とし、「大きな塊をそのまま提供するか、骨付きで与える方がより安全な場合もある」と説明した。さらに「赤ちゃんは自ら窒息から逃れる嘔吐反射を持っており、ほとんどの場合、大きな塊を吐き出したり押し出したりする反応を見せる」と付け加えた。
「赤ちゃん主導の離乳食」BLWは、伝統的な離乳食の方法のように親がお粥をスプーンで与えるのではなく、赤ちゃんが自分の手で直接食べ物をつかんで食べるよう促す方法だ。
「窒息の危険に直面すると、大人よりも早く死亡する可能性」
ただし、幼い赤ちゃんにステーキのような固くて噛み切りにくい食べ物をそのまま与えることについては、窒息などの危険があるとの懸念も根強い。嘔吐反射があっても、窒息の危険が完全に排除されるわけではない。そして赤ちゃんの場合、筋力が弱いため嘔吐反射が難しいという点も問題として指摘されている。
赤ちゃんが窒息の危険に直面すると、大人よりも早く死亡する可能性がある。早ければ7秒以内に脳の酸素供給が遮断され、意識を失う。特に酸素供給が2分以上遅れると脳損傷が始まり、5〜6分以上経過すると死亡に至る。
一方、生後12ヶ月未満の赤ちゃんが窒息した場合、最初に実施できる応急処置は「背中叩き」だ。赤ちゃんを前腕にうつ伏せに乗せ、頭が体より低い位置になるようにした後、手のひらで両側の背骨の間を5回強くたたく。異物が出てこない場合はすぐに「胸骨圧迫」に移り、赤ちゃんを背中を床に向けて腕の上に寝かせ、胸骨の部分を二本の指で約4cmの深さで5回素早く強く押す。意識がない場合や反応がない場合は、直ちに心肺蘇生法を開始し、119番に通報しなければならない。
そして、生後1歳以上の幼児には腹部を押し上げる「ハイムリック法」を活用できる。しかし、まだ内臓が弱く体格が小さいため、過度な圧迫は内臓損傷や骨折を引き起こす可能性があるため注意が必要だ。