地雷を探すのは軍人だけではない。「ポケットネズミ」がなんと124個の地雷と不発弾を発見し、ギネス世界記録に登録された。
6日(現地時間)、英紙「インディペンデント」など海外メディアによると、アフリカオニネズミの「ロニン(Ronin・7歳)」がこれまでに発見した地雷数の最多記録である109個を更新し、ギネスブックに名を刻んだ。
ベルギーの非政府組織「アポポ(APOPO)」に所属する地雷探知ネズミのロニンは、2019年8月生まれのオスで、アボカドが好物で肩乗りが好きな性格だ。穏やかで人懐っこく、体長68cm、体重1.17kgという堂々たる体格を誇っている。

ロニンはアポポで火薬(TNT)などの爆発物を探知する訓練を受け、2021年8月からカンボジア北部プレアヴィヒア州に配属されて地雷探知任務に従事している。
現場配属後、ロニンは地雷109個と不発弾15個、合計124個を発見した。2022年に死去したアフリカオニネズミ「マガワ」の記録(5年間で地雷71個、不発弾38個)を、約3年8か月で上回った。
ロニンを含め、アポポは現在104匹の地雷探知ネズミを保有しており、「ヒーローラット(HeroRATS)」と呼んでいる。
これらのネズミは地雷だけでなく、結核の検出や災害現場での生存者捜索など、さまざまな任務に活躍している。

アポポによると、ヒーローラットは爆発物中のTNTを直接感知する能力があり、金属探知機を使用する従来の方法とは異なり、地雷以外の金属くずを排除して効率よく探知できるという。
そのため、人間が金属探知機で掘り出すと最大4日かかるテニスコートほどの広さの土地も、ネズミを投入すれば約30分で探知作業が完了するという利点がある。
さらに、ネズミは体重が軽いため地雷を起爆させることがなく、これまでに1匹も地雷による死亡事故は発生していない。

カンボジアでは約30年にわたる内戦の影響で、1,000平方キロ以上の土地に地雷が埋設されており、地雷を踏んで手足を失った人は4万人を超える。
アポポは「ロニンの重要な作業は、日常生活の中で一度のミスが命取りになる恐怖と共に生きてきた人々に、実質的な変化をもたらしている」と語った。
2019年には、アポポの地雷探知ネズミを韓国の非武装地帯(DMZ)などの地雷地帯に投入する案も検討されたが、関係機関との調整が進まず頓挫している。