「電気を止めるつもり?」…腹を立てた中国人女性、硬貨6,000枚で管理費を支払う

中国山東省(サントウ省)済南市(サイナン市)に住む女性が、マンションの管理費を約6,000枚の硬貨で支払ったことが明らかになった。
「サウス・チャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)」によると、12日、ピさんはこの体験を中国のオンラインプラットフォームに投稿した。
11日、女性のマンションで電力が遮断され、管理事務所からは滞納している管理費を支払わなければ電力供給を再開できないとの通知が届いた。これを受け、女性は硬貨で支払うことを決めたという。
女性はこれに激怒し、「誰に電気を止める権利があるのか」と詰問した。翌日、約1万3,000円相当の硬貨6,000枚を引き出し、管理事務所に持ち込んだ。
硬貨を束ねた紙包装をすべて破り、事務所職員が一枚一枚数えることになった。最初、職員は銀行での入金を求め、硬貨の受け取りを拒否したが、女性は警察に通報すると脅した。
結局、職員らは3時間以上かけて金額を確認し、その間、女性はその全過程を見守っていた。管理費の支払いが完了した後、電気は復旧したという。

女性は管理事務所の対応に不満があり、意図的に支払いを遅らせていたと明かした。
「支払いを忘れたこともあるし、払いたくもなかった」と述べ、「マンション内の問題解決を依頼すると、管理事務所は権限外と対応を避ける一方で、管理費の徴収にはなぜこんなにも積極的なのか理解できない」と不満を漏らした。
中国では、硬貨での支払いが一種の「抗議行為」と見なされることが多い。
2022年、湖南省のある企業が従業員に未払い給与と補償金約20万円を50kgの硬貨で支払い、物議を醸した。裁判所は、この企業の行為が司法資源の無駄遣いであるとして、約10万円の罰金を科した。