韓国・慶北(キョンブク)の山火事で生存した妊娠中の猫の物語
韓国の慶尚北道(キョンサンブクト)・青松(チョンソン)郡で発生した大規模な山火事現場で、妊娠中の体で全身に火傷を負い救助された猫「ダルギ」の物語が多くの人々を感動させた。

今月4日、ダルギは清松郡の代表的な観光地である「達基(ダルギ)湧水地」の近くで救助された。この地域は山火事の影響で商業施設まで焼失し、灰になっていた。
火災直後、動物保護団体「動物自由連帯」の活動家たちは緊急救助のために慶北の火災現場に出動した。被害を受けた地域を回りながら救助が必要な動物を捜索している最中、達基湧水地の近くで店を営む夫婦から野良猫の救助を依頼された。
夫婦は「避難していた猫たちが再び姿を現し始めたが、負傷した猫たちが多い」と心配していた。
動物自由連帯の危機動物対応チームは負傷した猫を発見し、特に山火事の被害を受けた動物たちの状態が深刻であることを伝えた。
動物自由連帯のチェ・インス氏は「猫は外部からの危険を感じると本能的により深い場所に身を隠す習慣があり救助がさらに難しく、負傷による被害も深刻だ」と説明した。
捜索活動の最後に発見された猫は「ダルギ」であった。ダルギは顔と全身に深刻な火傷を負い、目さえもまともに開けられず、震えながら辛うじて耐えていた。
しかし、警戒心のために捕獲器を利用したにも関わらず結局捕まらずその姿を消した。しかし二日後、疲れた状態で店の近くに再び現れた。
動物自由連帯の活動家たちは夫婦の連絡を受けてすぐに駆けつけ、結局ダルギは抵抗なく活動家により救助された。

一週間以上さまよった末に救助されたダルギは、ソウル・城東(ソンドン)区のセントラル動物メディカルセンターに搬送された。
セントラル動物メディカルセンターのキム・ヒョジン院長は「ダルギは頭部と顔、足裏の損傷が深刻で、呼吸器に異常症状も見られた」と述べ、「超音波検査の結果、4匹の子猫を妊娠中であることが確認された」と説明した。
現在、ダルギはエクソソーム治療を受けながら回復中である。獣医は「ベット・イズ(VetEase)」という医療機器を使用して火傷部分の炎症緩和と組織再生を図っている。
活動家のチェさんは「繁殖期であるため、救助した猫の中に妊娠している猫がかなりいる」と述べ、「極度の痛みを堪えながら生き延びようとしたダルギが無事に回復し、子猫たちも健康に生まれることができるよう、応援してほしい」と訴えた。